研究課題/領域番号 |
21K09245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
目良 恒 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任講師 (70650381)
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研究分担者 |
望月 友晴 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00773607)
谷藤 理 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30748348)
石橋 宰 大阪公立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (70293214)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 関節内代謝 / 滑膜組織 / フローサイトメーター / RNA / 細胞外小胞体 / マイクロRNA / シングルセル解析 |
研究開始時の研究の概要 |
関節軟骨を修復するための根本的な治療法は存在しない。一方で組織破壊がある程度進んでも機能が維持されることもあり、このことは組織の破壊とは一致しない痛みや腫れなどの症状を制御する別の仕組み(恒常性)が関節内に備わっていることを意味する。関節内の恒常性は滑膜組織に存在する様々な細胞の関与が考えられ、この仕組みは不明な点が多い。 本研究では、当施設の倫理審査の範疇で、人工膝関節全置換術の際に破棄される関節滑膜・関節液などを、患者・家族の同意下に試料として用い、近年、細胞間伝達物質として認識が高まっている細胞外小胞体を介した関節内の恒常性維持機構の一端を解明する。
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研究実績の概要 |
昨年度採取した人工膝関節全置換術17例に今年度2例を対象として追加した。 合計19例の膝蓋下脂肪体および膝蓋上嚢の関節滑膜の細胞分析を行い、各症例のマクロファージ極性解析および間葉系細胞(MSC)の定量解析結果は得られている。関節滑膜のRNAおよび組織解析を進めている。組織解析については免疫組織染色による滑膜組織内の注目細胞および当該タンパクの空間的局在の検討が実験系の確立に難渋しているため、病理組織所見によるscore分類での評価に変更することを検討している。 臨床評価に関しては術前に加え術後1年の評価を加え、検討している。 これらの結果を踏まえ、17例の細胞を除去した関節液のRNA解析を行うため、検体は当施設の-80℃冷凍庫に保管されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在19症例の滑膜組織の細胞分析結果が得られ、同組織のRNAおよび組織解析を順次進めているが、昨年度からの解析の進捗は不十分である。また免疫組織染色による滑膜組織内の注目細胞および当該タンパクの空間的局在の実験系の確立に難渋している。さらに臨床評価との関連についての検討も不十分であり、進捗状況を以上のように評価した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、滑膜組織のRNA解析を進め、注目する遺伝子発現の定量化をおこない、これら解析結果に基き、注目する細胞に対して関連が示唆される発現遺伝子を3-5種類程度に絞り込む。さらに、免疫組織染色では、滑膜組織内における注目細胞および当該タンパクの空間的局在に関する実験が困難なため、病理組織所見によるscore分類に留める。以下、遺伝子解析に関しては、昨年同様に、絞り込んだ遺伝子の発現量の上位3例(高発現群)と下位3例(低発現群)を抽出し、関節液のRNA-seqによるmiRNAの2群間比較を行う。発現量に2倍以上の差のあるmiRNAを選別し、miRNAと滑膜組織中のmRNA発現量との症例間の相関を検討する。
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