研究課題/領域番号 |
21K09261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
河野 友祐 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (50528560)
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研究分担者 |
清水 一郎 岡山理科大学, 工学部, 教授 (10263625)
新留 琢郎 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (20264210)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マグネシウム合金 / 骨折治療機器 / 生体溶解性 / 骨折治療 / 吸収機序 |
研究開始時の研究の概要 |
骨折治療において現在主流であるチタン合金製インプラントは骨折が癒合すると抜去する事が必要なことが多く,患者や医療者,医療費いずれの面においても負担となる.また現行のインプラントは患者の骨の形に合わせてその形状を変えることが難しく,患者個人の体形に合わせた治療が出来ない.本研究の目的は,生体吸収性を有するマグネシウム合金の骨髄内での吸収機序を解明し,患者個人の骨の形にあわせた骨折治療機器としての最適な形状と表面処理を解明することである.そのためモルモットの大腿骨骨折モデルを用いた組織学的検討と屍体鎖骨を用いたインプラント形状最適化の検討を行い,それらの解明をはかる.
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研究成果の概要 |
生体吸収性髄内釘として有用な素材になりうるマグネシウム合金の最適化を求めて研究を行った。まず第一にマウスの大腿骨骨折モデルを作成し、12ヶ月にわたりZK30,HF-ZK30,WE43の各素材における骨折の治癒過程および金属の吸収過程を観察した。またin vitroでも吸収性について確認した。その結果、表面加工を施していないZK30はHF加工を施したZK30やレアアースを含むWE43にくらべ優位に早期に吸収された。HF-ZK30はWE43と比べても強度、吸収性について少なくとも遜色なかった。また、髄内釘のあらたな構造となりうるデザインを考案し、自己拡張性を有するステントデザインを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マグネシウム合金の力学的な強度を増強させるために、レアアースを用いることは海外においてよく行われる。しかし日本ではレアアースを含む金属を体内に留置することは、その安全性に懸念があるため現状では認められていない。その点、我々が研究で立証したフッ化処理したZK30は、レアアースを用いることなくWE43と少なくとも同等程度の強度を有する事ができ、今後の医療において重要な意義を見出したと考えられる。
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