研究課題/領域番号 |
21K09263
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
森 樹史 近畿大学, ライフサイエンス研究所, 助手 (40760492)
|
研究分担者 |
寺村 岳士 近畿大学, 大学病院, 准教授 (40460901)
竹原 俊幸 近畿大学, 大学病院, 助教 (60580561)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 間葉系幹細胞 / TWIST1 / ステムネス / Twist1 / 幹細胞性(ステムネス) |
研究開始時の研究の概要 |
間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell : MSC)は骨髄や脂肪などから分離される組織幹細胞であり、優れたサイトカイン産生能力と分化能を有する事から様々な疾患に対する再生医療材料としての期待が高まっている。 一方で多能性幹細胞とは異なり、いくつかの課題がある。また、品質を評価するマーカーが存在しないため、供給された細胞の品質がばらつくという問題も抱えている。 本研究では、MSCを有用な医療技術として発展させるため、Twist1との発現相関性による新規表面マーカーの同定、Twist1の操作による、体細胞および血液細胞からの正常ヒトMSCの作製と評価を行う。
|
研究実績の概要 |
間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell : MSC、stromal stem cell)は骨髄や脂肪などから分離される組織幹細胞であり、優れたサイトカイン産生能力と分化能を 有する事から様々な疾患に対する再生医療材料としての期待が高まっている。一方で、多能性幹細胞とは異なり、ドナー年齢や細胞の継代数などにより劣化しや すく、維持・供給が安定しないという課題がある。また、品質を評価するマーカーが存在しないため、供給された細胞の品質がばらつくという問題も抱えている。申請者らは、転写因子TWIST1を操作し、ヒトMSCの機能向上ならびにTWIST1発現MSCを同定するための細胞表面マーカーの探索を行った。TWIST1発現MSCは高い増殖性と未分化性、分化への抵抗性を示した。さらに、TWIST1強制発現細胞を用いたトランスクリプトーム解析の結果、TWIST1の発現が細胞表面抗原LRRC15と相関することを発見した。LRRC15発現分画はマウスおよびヒト骨髄内で高い未分化性を示す間葉系幹細胞に一致しており、マウス尾静脈より移植することで骨髄への再定着を認めた。以上より、TWIST1がマウスとヒト両方でMSCの幹細胞性にとって重要な転写因子であり、その発現は細胞表面抗原マーカーLRRC15の発現によって予期できることを発見した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の当初目的である、MSCの幹細胞性成立におけるTwistの重要性を明らかにするとともに、もう一つの目的であったMSCの未分化性を測る信頼性の高いマーカーを同定した。また、論文投稿も完了しており、予定どおりに進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
TWIST1によるMSC分化転換に関する研究を進め、TWIST1強発現と発癌性、長期の形質変化などネガティブな影響について解析を進めていく予定である。
|