研究課題/領域番号 |
21K09278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 申也 神戸大学, 医学研究科, 講師 (20437487)
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研究分担者 |
橋本 慎吾 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (20457089)
中野 直樹 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (40884458)
松本 知之 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (50546588)
黒田 雄一 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (90884461)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | KLF-15 / 炎症 / 変形性関節症 / アポトーシス / 軟骨 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症、アポトーシスの制御という観点からKLF-15の発現を調節することで関節組織に与える影響を、軟骨組織特異的KLF-15ノックアウトマウスに変形性関節症モデルを作成し解析を行うことで、KLF-15の発現調節が変形性関節症の新たな治療法になりうるかということを検証すること
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研究実績の概要 |
Kruppel-like zinc finger transcription factor (KLF)は哺乳類の細胞分化や発生において様々な役割を果たしており、KLF15がPPARγの発現を介して脂肪細胞の分化を制御しているという報告がある。本研究の目的は変形性膝関節症モデルのマウスにおけるKLF15の影響を明らかにすることである。方法としてタモキシフェン誘導性軟骨特異的KLF15ノックアウト(KO)マウスを作成し、4週齢でタモキシフェンを5連日腹腔内投与した。10週齢の雄のKOマウスおよび野生型マウス(WT)に、Shamおよび半月板不安定化(DMM)手術を行った。Sham群は術後8週、DMM群は術後1日、1週、4週、8週で膝関節を回収し、サフラニンO染色、免疫組織化学染色(PPARγ、pIKK α/β、MMP-13、ADAMTS5、FOXO1、LC3b)、TUNEL染色を行った。また胎生18.5日齢のKOマウスおよびWTマウスの軟骨細胞を採取しIL-1βで刺激し、q-PCRでPPARγ、MMP-13、ADAMTS5、FOXO1、LC3bのmRNA発現量を測定した。 結果であるが、関節症スコアは術後8週でKO群が有意に高かった。陽性細胞率は全てのタイムポイントでKO群がpIKK α/β、MMP-13、ADAMTS5は有意に増加し、PPARγ、FOXO1、LC3bは有意に減少を認めた。TUNEL染色の陽性細胞率は全てのタイムポイントでKO群が有意に増加した。術後4週および8週のKO群と術後8週のWT群でShamと比較しPPARγ、FOXO1、LC3bの有意な減少と、pIKK α/β、MMP-13、ADAMTS5、TUNEL染色での有意な増加を認めた。IL-1β刺激したKO細胞でKLF15, PPARγ, FOXO1, LC3bの発現減少およびADAMTS5, MMP13の発現増加を認めた. KLF15欠損はPPARγの発現減少を介して変形性関節症を増悪させると考えられる。
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