研究課題/領域番号 |
21K09283
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
神埜 聖治 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50458064)
|
研究分担者 |
橋爪 洋 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10326382)
宮井 信行 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40295811)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | ビタミンD / コロナ禍 / 疫学研究 / 骨量 / 成人コホート / 中学生コホート / ステイホーム / ウィズ・コロナ時代 / 栄養調査 / 骨強度 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は「ステイホームによる運動不足、食生活の変化に加え、日光浴の不足が血中ビタミンD濃度の低下を介して骨質の劣化に繋がった」との仮説を立てた。本研究ではCOVID-19感染拡大前後の2019年度と2020年度に血中ビタミンD濃度、骨強度、生活歴、食事歴、運動機能の調査を含む健診に参加した地域住民630名を対象に追跡調査ならびに日常生活・食事指導を行い、仮説を検証する。
|
研究実績の概要 |
ビタミンD(VD)は骨の健康を維持するのに重要な栄養素である。これまでの血中ビタミンD(25OHVD)濃度の疫学調査では、その8割が不足・欠乏状態であることがわかっているが、それに関連する因子に関する調査はこれまでにほとんどない。また、コロナ禍において人々の行動は変容し、健康面において様々な影響を受けているものと推察される。骨の健康に重要なビタミンD(VD)は日光浴もしくは食品によって体内に供給される。2022年度は先ず、新型コロナパンデミック前後の2019年7月と2020年10月に和歌山県かつらぎ町において収集したデータの解析を行った。解析対象者は、男性79名(70.4±9.5歳)、女性148名(67.4±9.4歳)で、パンデミックに伴う外出自粛を行った人は各々60%と80%存在していた。男性と女性の25OHVD (ng/ml)は2019年度 22.4±5.1、16.7±4.6であったのに対し、2020年度は25.5±6.1、20.7±6.1で増加していた。男女別のカテゴリーについても2019年度は充足:不足:欠乏の割合(%)が各々8:65:28、1:22:77であったのに対し、2020年度は23:57:20、7:48:45で有意に変化していた。25OHVDの増加量に関連する因子を重回帰分析で検討した結果、2019年度のBMI低値(標準β=0.14)と2020年度の食物中ビタミンD摂取量(標準β=0.17)が有意に関連していることが判明した。このことから、健診参加者は前年度の結果を受け、食事によって25OHVDを増加させたものと推察された。 2022年度はさらに、新たにかつらぎ町内の成人407名、中学生289名、小学生721名を対象に運動器検診を実施した。生活習慣、運動習慣、併存疾患、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)骨折歴、骨量(超音波法)、身体能力(ロコモ診断項目)、血液生化学(25-OHビタミンD含む、小学生は対象外、中学生は希望者のみ)を調査し、現在データベースを構築中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度には運動器検診を実施し、解析に十分なサンプルサイズのデータを確保することが出来た。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は2022年度に収集したデータの横断的解析を行う。また、2020年度以前に収集したデータとのリンケージを行った上で縦断的な解析を実施する。さらに、成人の一部と小中学生を対象に追跡調査を実施する予定である。
|