研究課題/領域番号 |
21K09284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩二郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (10372434)
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研究分担者 |
小又 尉広 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (20644371)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 破骨細胞 / RANKL / TNF / IL-4 / GM-CSF / 樹状細胞 / M-CSF |
研究開始時の研究の概要 |
破骨細胞の活性の亢進は骨粗鬆症や、関節リウマチ(RA)のような炎症性関節炎に見られる骨破壊に関与している。近年RAに関わる破骨細胞分化は、従来の破骨細胞分化と異なる点があることを示唆する報告が蓄積している。それを検証するためには、RAにおける骨破壊を試験管内で再現する実験系が有用と考えられるが、いまだ確立したものがない。本研究においては再現性の良いヒト破骨細胞の分化系を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ヒト破骨細胞のin vitro分化系として、末梢血由来古典的単球を(i)M-CSF (ii)GM-CSF (iii)GM-CSF + IL-4 (iv)GM-CSF + TNFの存在下で培養した細胞を前駆細胞として用い、M-CS+RANKL存在下で培養した。その際にGM-CSF, IL-4, TNFを添加し破骨細胞分化能に対する影響を調べた。TNFやGM-CSFが存在していても多核細胞の分化は観察されたがIL-4は破骨細胞分化を協力に阻害した。従ってIL-4が破骨細胞前駆細胞の分化に関わっている場合、前駆細胞の分化環境と破骨細胞の分化環境とは完全に独立している必要があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ(RA)の病態において観察される破骨細胞分化はいくつかの点で生理的な破骨細胞分化と異なると考えられる。RAの治療にパラダイム・シフトをもたらしたTNF阻害薬が破骨細胞分化においてどのような役割を果たしているのかについては不明な点が多い。RAの病態において、GM-CSFが注目されている一方、GM-CSFはin vitroで破骨細胞分化を阻害することが報告されている。IL-4もまた破骨細胞分化を強力に阻害するが、破骨細胞前駆細胞の分化に関わっているという報告もある。今回の解析はそれらの臨床的な疑問点に一定の解答を提示する点で、学術的のみならず臨床的な意義も持っている。
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