研究課題/領域番号 |
21K09288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
松瀬 博夫 久留米大学, 医学部, 教授 (70461465)
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研究分担者 |
志波 直人 久留米大学, 医学部, 教授 (20187389)
田島 裕之 久留米大学, 医学部, 助教 (80967092)
高野 吉朗 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (20439574)
橋田 竜騎 久留米大学, 医学部, 講師 (40754841)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 筋骨連関 / 筋質 / マイオカイン / オステオカイン / メカニカルストレス / 有酸素運動 / 抵抗運動 / 運動 / オステオカルシン / インターロイキンー6 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症は、脊椎や関節の変形により運動器疾患を引き起こす。さらに、運動器疾患は、糖尿病や心血管疾患などの加齢関連疾患の原因でもある。骨量と筋量は相互に関係し合っていると考えられるが、その病態は未だ明らかでない。一方で、運動等のメカニカルストレスとエネルギー消費に応じて筋からマイオカインであるIL-6と骨からオステオカルシンが分泌され、それらが共同して筋のタンパク質合成や骨形成促進に寄与している。したがって、筋骨減少の原因としてIL-6とオステオカルシンによる筋骨連関の機能低下が考えられる。 本研究では、IL-6とオステオカルシンが身体機能に与える影響を調査し、筋骨連関を改善する運動法を検討する。
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研究実績の概要 |
20歳以上の健常成人、女性52名(平均年齢49.8±17.4歳)、男性77名(平均55.7±24.7歳)に対し、利き手握力、支持脚膝伸展筋力、骨格筋量、体脂肪量、骨代謝マーカー((P1NP、TRACP-5b、オステオカルシン、低カルボキシル化オステオカルシン、スクレロスチン、25(OH)ビタミンD、1,25(OH)ビタミンD)、ペントシジン、血糖、HbA1c、総コレステロール、中性脂肪、HDL、LDL、踵の骨量、骨質、大腿四頭筋の筋エコー値、筋厚、筋収縮率、Phase angleを測定した。マイオカインであるILー6、BDNF、オステオカインであるオステオカルシン、スクレロスリンは、全て年齢と有意に相関しており、BDNFのみ負の相関関係であった。マイオカインとスクレロスチンとの関係では、IL-6とオステオカルシン、スクレロスチン、ともに有意な相関を認め、BDNFでは、スクレロスチンと有意な相関関係を認めるものの、オステオカルシンとは有意な相関を認めなかった。骨格筋指数と関連性は、年齢と性で調整した重回帰分析の結果、スクレロスチンが有意な関連因子であった。同様に、握力とは、スクレロスチンと有意傾向を認め、下肢筋力とは、オステオカルシンが有意な関連因子であった。骨量、骨質とは、スクレロスチンが有意な関連因子であった。筋質の指標である、筋エコー値は、大腿直筋のエコー値とスクレロスチンのみが有意な関連因子であった。AGEであるペントシジンとの関連は、L-6が有意で、スクレロスチンは有意傾向を認めた。嫌気性閾値上の有酸素運動後のマイオカインとオステオカインの変化に関しては、スクレロスチンを解析後に、運動後の各変化と相関関係を解析する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
スクレロスチンの解析には、解析コストと解析キットの問題から、検体がまとまってから解析する必要があるため、検体数が揃うまで、介入済であってもスクレロスチンが未解析となっている。また、介入前や介入期間中の運度や活動制限の問題で、被検者の日程調整が難しく、予定対象者に対する介入実験が年度内に実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
介入実験は実施できているので、あとは、目標症例数に達するまで被検者を増やす。 嫌気性閾値上での運動後のマイオカインとオステオカインの変化に関し、被検者を増やし、メカニカルストレスの異なった条件での有酸素運動との比較を行う。
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