研究課題/領域番号 |
21K09290
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所) |
研究代表者 |
由井 理洋 医療法人徳洲会野崎徳洲会病院(附属研究所), 研究所, 主任研究員 (20547757)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 骨肉腫 / 肺転移 / CRISPR活性化スクリーニング / RNA-seq解析 / 機械的シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、転移先臓器の腫瘍外環境の軟らかさという工学的性質と腫瘍増殖の関係性に焦点を当て、新規の治療標的分子を探索する。肺の軟らかく足場の乏しい環境での足場依存的増殖メカニズムから導き出された治療標的分子は、転移を特異的に抑える分子標的薬の開発など新規の治療法開発の足掛かりとなる。また、本研究の成果は、肺線維化抑制療法と組み合わせを検討することで、より効果的な肺転移抑制療法の礎となる。
|
研究成果の概要 |
本研究では、in vivoのCRISPR活性化スクリーニングとin vitroのRNA-seq解析で、骨肉種細胞が軟らかい環境での足場依存的、機械刺激非依存的増殖メカニズムを明らかにすることを試みた。 RNA-seq解析では、高肺転移株LM8では、複数のCdc42GEF発現が増加し、複数のCdc42GAP発現が低下していた。さらに、 軟らかい環境ではRibosome活性が亢進していることが分かった。CRISPR活性化スクリーニングでも、肺転移した骨肉腫細胞でRibosome関連遺伝子群の増幅が確認された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、骨肉腫の肺転移メカニズムに対する工学的な新規のアプローチである。この研究によりリボソーム活性やCdc42活性が、“足場の乏しい軟らかい環境”での骨肉腫細胞の増殖を促進し、肺転移を増加させるメカニズムを明らかになれば、肺組織の軟らかさに対応した増殖メカニズムという新たな治療標的を発見し、骨肉腫肺転移の抑制療法を開発することができる。
|