研究課題/領域番号 |
21K09316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 卓巳 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70436468)
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研究分担者 |
小俣 康徳 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (40570734)
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (50282661)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 破骨細胞 / エピジェネティック修飾 / エピジェネティクス / ヒストン修飾 / エピジェネティック制御 / Hhex / マクロファージ / 骨粗鬆症 / 炎症性関節疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
骨粗鬆症治療薬として従来から使用されているものには種々の問題点が指摘されており、新しい機序を有する骨粗鬆症治療薬の開発が切望されている。そのために骨粗鬆症を引き起こす主要因の一つである破骨細胞の分化の全容を解明し、今までアプローチされていなかった機序で破骨細胞分化を制御する必要がある。我々は破骨細胞の分化を抑制する遺伝子としてHhexを同定した。本計画では、破骨細胞と炎症性マクロファージの発生分化におけるHhexの役割とその分子機構について、培養細胞とマウスの組織を用いて詳細に解析し、今までにない新たな機序の骨粗鬆症治療薬の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
RANKL誘発破骨細胞形成においてHhexのシス制御因子におけるヒストンH3のリジン27トリメチル化修飾は維持され、リジン4トリメチル化修飾は減少し、Hhexの発現低下と関連していた。骨髄由来マクロファージでHhexを過剰発現させると、RANKL誘導破骨細胞形成が抑制され、一方でHhexの抑制によって破骨細胞分化は亢進した。破骨細胞系細胞におけるHhexの欠失は破骨細胞形成を促進し、海綿骨量を減少させたことから、破骨細胞分化におけるHhexの負の制御的役割が明らかになった。Hhexはエピジェネティックに制御される破骨細胞分化抑制因子であり、破骨細胞前駆体の細胞周期と骨格の恒常性を制御する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究による研究成果は、破骨細胞に関わる分子生物学的研究において重要な結果を導いた。本研究による研究成果によって、骨代謝学における破骨細胞の分子生物学的な制御機構の一端を明らかにすることが出来た。これによって、破骨細胞を制御することによって、骨粗鬆症を始めとした骨代謝性疾患の病態と制御機構について洞察を深めることが出来たと考え、将来の臨床応用や社会的意義が高い研究成果であると考えられる。
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