研究課題/領域番号 |
21K09319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
岡本 正則 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50596781)
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研究分担者 |
出田 宏和 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00838534)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨肉腫 / スクレロスチン / 新規治療薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、小児に好発する悪性腫瘍である骨肉腫への副作用の少ない新規治療薬を開発することである。これまでの研究によりスクレロスチンは、骨芽細胞系細胞を起源とする悪性腫瘍である骨肉腫に対して抗腫瘍効果を持つことが明らかになっている。本研究では、以下の3項目に関して研究を行う。 1. 骨肉腫に対するスクレロスチンの抗腫瘍効果のメカニズムと作用点の解明 2. 既存の抗がん剤との併用による相乗効果を検証 3. 臨床検体を用いてWnt関連遺伝子の発現と臨床成績との関連を解析
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研究成果の概要 |
骨肉腫に対する新規治療薬の候補として骨形成阻害因子であるスクレロスチンの評価を行った。スクレロスチンは古典的Wnt経路の阻害因子であり、マウスおよびヒト骨肉腫細胞株内のβカテニンタンパクの量を減少させた。Wnt経路以外のがんシグナル伝達経路への影響を評価するためにCancer Signaling Phospho Antibody Array(Full Moon BioSystems)を用いて解析をしたが、スクレロスチン刺激によって他のがんシグナル伝達経路に有意な変化は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性骨腫瘍で最も頻度の高い骨肉腫は、腫瘍性の類骨、骨を形成する悪性腫瘍と定義される。骨肉腫は多様性、不均一性が高く、共通の原因遺伝子は特定されていない。骨肉腫に対する標準治療は、1970年代に開発された薬剤が現在も使用され続けており、新規治療薬の開発が切望されている。 全ての骨肉腫に共通する現象である骨形成を阻害する因子であるスクレロスチンは、骨肉腫に対して抗腫瘍効果を持つことが明らかになっている。この作用を利用した新規治療薬の開発を目指して研究を継続している。
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