研究課題/領域番号 |
21K09324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
カーン シャキル 大分大学, グローカル感染症研究センター, 講師 (70746867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Spina Bifida Aperta / Chicken model / Mammalian model / Prosaposin / Neurotrophic factor / Therapeutic potentiality / 二分脊椎 / 哺乳類モデル / プロサポシン / 神経成長因子 / 治療 / ラット / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
1)レチノイン酸(60mg/kg)を妊娠ラットに飲ませ、二分脊椎を発症させる。 2)1群にPS18(0.2mg, 2mg/kg)を投与、別群に無意味な配列のペプチドを投与する。 3)妊娠21日に麻酔後に胎児をホルマリン固定し、両群の発症率を比較する。 4)二分脊椎の患部の実体顕微鏡写真を撮り、パラフィン包埋する。 5)パラフィン切片を作製し、治療効果の免疫組織学的な検討を行う。
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研究成果の概要 |
二分脊椎症(SBA)は胎児・小児の死亡や神経障害を引き起こすが、有効な治療薬は無い。本研究では、SBAニワトリモデルにおけるプロサポシン由来18-merペプチド(PS18)の治癒メカニズムの解明、さらにSBA哺乳類モデルにおけるPS18の治療効果評価を目的とした。治癒メカニズムについては、PS18の羊膜内治療がSBA誘発性脊髄損傷に対する保護効果を示し神経機能を回復することが明らかとなった。哺乳類の先天性SBAモデルの作出のため妊娠マウスにジカウイルス(ZIKV)を接種したが、胎児にSBAのような奇形は認められなかった。一方で胎児の成熟不良、頭蓋骨萎縮及び脳損傷が生じることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は二分脊椎症(SBA)哺乳類モデルにおけるプロサポシン由来18merペプチド(PS18)の治療効果を評価する研究である。ジカウイルス(ZIKV)は神経管欠損関連の先天性奇形を引き起こすことから、本研究ではZIKV先天性感染によるSBAマウスモデルの作出を目指した。結果としてSBAのような奇形は認められなかったが、ZIKV感染によって胎児が発育不良となり脳組織障害が生じた。このことから、本モデルは、ZIKVの胎児における発病メカニズム研究への応用が期待される。また、ニワトリモデルではPS18が神経保護効果を示したことから、脊髄損傷等に対する治療効果が認められれば社会的意義は極めて大きい。
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