研究課題/領域番号 |
21K09326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
宮本 比呂志 佐賀大学, 医学部, 教授 (40229894)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 二成分制御系 / バイオフィルム / クオラムセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
細菌の病原性発現やバイオフィルム形成には二成分制御系(two-component regulatory system: TCS)と呼ばれる細菌特異的な情報伝達システムが深く関与している。 そこで、本研究では細菌の情報伝達を阻害する「TCS阻害薬」に着目し、MRSAの病原性遺伝子の発現を抑制してバイオフィルム形成を阻害する“病原性抑制薬”を探索する。 有効な病原性抑制薬(TCS阻害薬)の有用性をラットの骨内インプラント感染モデルを使用して評価する。これにより難治性感染症である人工関節感染の治療に次世代型抗菌薬であるTCS阻害薬を使用する新たな治療法を提案する。
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研究実績の概要 |
近年、二成分制御系(two-component regulatory system: TCS)と呼ばれる細菌の情報伝達システムに注目が集まっている。TCS はヒトの細胞にはないため、その阻害薬のヒトへの副反応は少なく、また既存薬と異なる作用で病原菌に働くため、MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)などの多剤耐性菌に有効に働く次世代型抗菌薬として期待されている。 TCS 阻害薬は、細菌の病原性遺伝子の発現を抑制する病原性抑制剤として働き、治療に難渋している細菌バイオフィルムによる人工関節感染の予防または治療薬として非常に有力ではないかと期待される。 MRSAバイオフィルムをインプラント(チタン合金)上に形成させ、このバイオフィルムに対して4種類の TCS 阻害薬、すなわちヒスチジンキナーゼ阻害薬であるThiazolidinone 誘導体、Walkmaychin B, Signermycin B, および Walrycin BのMRSAバイオフィルムの形成を阻害効果を予備的に検討した。その結果、WalrycinBが最もバイオフィルム形成阻害効果が強いことが明らかになった。 in vitro での結果を踏まえて、このバイオフィルム形成阻害効果が in vivo でも発揮されるか調べる必要があるため、新たな動物実験モデルの作製に着手している。ラット皮下にチタン合金を埋設し、この表面上にルシフェラーゼ遺伝子を導入した黄色ブドウ球菌を感染させ、in vivo 蛍光・発光システム(IVIS)を使用して経時的にバイオフィルム形成を観察する実験系である。現在、実験系の確立に向けて研究中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラット皮下にインプラント埋設させて、ブドウ球菌を感染させる動物モデルは確立しているが、IVISでの観察のための条件設定に難渋しており、現在は試行錯誤中である。
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今後の研究の推進方策 |
ラット皮下にインプラント埋設させて、ブドウ球菌を感染させる動物モデルは確立している。IVISでの感染ラットの個体観察の条件設定は、In vivo での抗菌効果が既に知られている銀・ハイドロキシアパタイトをコートしたチタン合金を使用して実施する予定である。
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