研究課題/領域番号 |
21K09341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
三宅 秀明 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60379435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / I0 drug / TKI / 耐性獲得機構 / 新規治療 / IO drug |
研究開始時の研究の概要 |
IO drugの効果はhostの免疫反応の影響を介して発現されるものであり、IO drugを含む治療に関する研究遂行には、in vivoの実験系を確立することが必須である。本研究は今後mRCCに対する薬物療法の中心的役割を担うと考えられるIO-based comb Txの中でも最も使用頻度が高くなると予想されるIO-TKI comb Txの抗腫瘍効果改善を通じてmRCC患者の予後改善に寄与する可能性のある基礎的所見を集積するために、上記のin vivoモデルを用いてIO-TKI comb Txに対する耐性獲得機序解明およびその分子機構に基づく耐性克服戦略の構築を目指して計画したものである。
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研究実績の概要 |
令和4年度における本研究は、令和3年度の研究成果を基に順調に推移した。マウス腎癌細胞株RenCaを用いて確立したIO-TKI comb Tx(マウス抗PD-1抗体+アキシチニブ、マウス抗PD-L1抗体+アキシチニブ)に対する耐性を獲得したin vivo腫瘍モデルを用いて、IO-TKI comb Tx抵抗性腫瘍および母細胞株由来腫瘍を、同系マウスで増殖させ、無治療あるいはIO-TKI comb Tx施行直後に採取した腫瘍の計4種類の腫瘍組織を対象に、アポトーシス、EMTおよび免疫(免疫チェックポイント関連分子、抑制系免疫調整因子および抗原提示分子等)関連分子の発現レベルをWestern blotting、免疫組織化学染色等により評価した結果、IO-TKI comb Tx抵抗性腫瘍で高発現し、かつIO-TKI comb Tx施行後もその発現レベルが維持されている複数の分子を同定した。さらに、cDNA microarrayを用いて上記4種類の腫瘍組織の遺伝に発現レベルを網羅的に解析した結果、上記解析にて同定された分子と同様のプロファイルを有する遺伝子を複数同定した。現在、これらの解析にて同定された複数の遺伝子の中から、治療標的として活性阻害を行う対象としての候補遺伝子の選定を行っているところである。また、上記4種類の腫瘍組織におけるチロシンキナーゼ活性を有する種々の受容体蛋白のリン酸化をRTK Phosphorylation Antibody Arrayを用いて評価を並行して実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記した通り、IO-TKI comb Txに対する耐性獲得に重要な役割を果たしている可能性のある複数の分子を同定することが出来た。以上より、本研究は概ね順調に進展していると判断するものである。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要に記した通り、RCCのIO-TKI comb Txに対する耐性獲得に重要な役割を果たす可能性のある複数の分子を同定したが、これらの中から候補分子の活性を阻害し、IO-TKI comb Txに対する耐性克服を目指した新規治療の確立に向けた検討を行う。
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