研究課題/領域番号 |
21K09353
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
小原 航 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90337155)
|
研究分担者 |
西塚 哲 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 特任教授 (50453311)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 泌尿器科学 / 上部尿路上皮癌 / バイオマーカー / ctDNA / digital PCR / リキッドバイオプシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、上部尿路上皮癌の診断で手術をうけた手術検体から抽出したDNAを用いて上部尿路上皮癌に特徴的な変異遺伝子を同定する。そして、上部尿路上皮癌の患者の血中・尿中に含まれる循環腫瘍由来血中DNA (circulating tumor DNA;ctDNA)を手術前後でモニタリングし、上部尿路上皮癌の術後再発、転移の早期発見に対する有用性を検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、上部尿路上皮癌の術後経過におけるctDNAの変異遺伝子量の変化が既存の画像学的検査よりも早期に再発や転移の検出が可能であるかを検証することである。 上部尿路上皮癌23例において個別に追跡する遺伝子変異を選択し、術前後の血液、尿中ctDNAモニタリングを行い、術後再発を認めた症例全例で再発時点にctDNAの上昇を認め、術後再発の検出が可能であった。さらに、尿中ctDNAにおける術前と術後2日目の変化率が術後再発のリスク因子であることが示唆された。 以上の結果から、血中・尿中ctDNAはバイオマーカーとしての妥当性があることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上部尿路上皮癌はバイオマーカーに乏しく、低侵襲のバイオマーカーが望まれている。ctDNAは近年癌に対するバイオマーカーとしての妥当性が報告されている。ctDNA解析のためのサンプルは血液を用いることが多いが、尿もサンプルとして有用と考えられる。上部尿路上皮癌において血液と尿の両者を用いてctDNA解析を行った研究はこれまでになく、本研究により、上部尿路上皮癌においてctDNAモニタリングは新たな低侵襲バイオマーカーとなりうる可能性が示唆された。さらに、ctDNAの変化が再発予測に有用である可能性が示唆され、術後補助療法の治療選択の一助となる可能性が示唆される。
|