研究課題/領域番号 |
21K09359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
近藤 恒徳 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50301544)
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研究分担者 |
雑賀 寛 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10815004)
福田 洋典 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60848951)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腎癌 / HLA / 腫瘍微小環境 / 免疫細胞 / 網羅的遺伝子発現解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、免疫チェックポイント阻害剤の奏功データと紐づいた腎細胞がんの臨床検体に対して、HLAタイピング、腫瘍浸潤免疫細胞のフローサイトメトリー解析及び腫瘍微小環境に関する網羅的遺伝子発現解析を行い、それらのデータと免疫チェックポイント阻害剤の効果との関連性について統合的に解析する。
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研究実績の概要 |
腎細胞がんの全身療法は、分子標的薬に続いて免疫チェックポイント阻害剤 (ICI)が導入され、以前と比べて治療効果は向上したものの、その効果を示す患者は限定的である。そのため、治療効果を予測するバイオマーカーや現行治療に反応しない症例に対する新規治療標的の探索が急務となっている。本研究では、ICIの奏功データと紐づいた腎細胞がんの臨床検体に対して、末梢血単核球を用いたHLAタイピング、腫瘍浸潤免疫細胞のフローサイトメトリー解析及び腫瘍微小環境に関する網羅的遺伝子発現解析を行い、それらのデータとICIの効果との関連性について統合的に解析することを目的とする。これらの研究成果は、ICIの効果予測マーカーと腎細胞がんの新規治療標的の探索へ展開することが期待される。 本研究全体として30 - 40症例のHLAタイピング、腫瘍浸潤免疫細胞のフローサイトメトリー解析及び網羅的遺伝子発現解析を横並びで行う予定であるが、2021年度は30症例の末梢血単核球からHLA解析用のDNAを抽出し保存した。2022年度はさらに10症例を追加し、目標の40症例のDNA抽出を終了した。またこれらのうち20症例を次世代シーケンサーを用いてHLAタイピングを行いデータを得た。またこれらの症例のうち23症例は腎細胞がんの原発巣の外科的切除を行なっており、外科切除検体から抽出した腫瘍浸潤免疫細胞を単一細胞化し細胞保存液で-80℃に保存しているが、これらのフローサイトメトリー解析を終了しデータを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、免疫チェックポイント阻害剤の奏功データと紐付いた腎細胞がん臨床検体30から40症例を対象として、HLAタイピング、腫瘍浸潤免疫細胞を用いたフローサイトメトリー解析、網羅的遺伝子発現解析を行う予定である。これまでに目標の40症例の臨床検体集積が終了している。HLAタイピングは20症例で解析を終了しており、腫瘍浸潤免疫細胞を用いたフローサイトメトリー解析、網羅的遺伝子発現解析も集積可能であった23症例全てにおいて解析を終了しているので、上記区分とした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は残り20症例のHLAタイピングを行い、合計40症例のHLAタイピングデータを取得する。またすでに腫瘍浸潤免疫細胞と網羅的遺伝子発現解析のデータは取得できている。これらのデータと臨床データを組み合わせ統合的に解析することで、ICI治療の有効性に関わる免疫制御因子と微小環境形成因子について新しい知見を得ることを目標とする。
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