研究課題/領域番号 |
21K09363
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 長崎国際大学 |
研究代表者 |
田中 宏光 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (10263310)
|
研究分担者 |
藤田 和利 近畿大学, 医学部, 准教授 (50636181)
福原 慎一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20609870)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | HASPIN / Aurora B / 精子形成 / ヒストンH3 / リン酸化 / 細胞周期 / モヤシ / クメストロール / Cancer / Soybean / Haspin / Phosphorylation / HistoneH3 / Coumestrol / Prostate / 阻害剤 / 細胞分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
HASPINは、細胞分裂の調節に重要な役割を果たしている。HASPIN破壊マウスの解析では、際立ったフェノタイプは観察されなかったが、HASPIN特異的阻害剤を家族性大腸がん疾患モデルマウスに投与すると、正常細胞に異常は見られず、大腸がんの増殖が抑えられ、悪液質や生殖細胞の萎縮が回復することを見出した。最近になって世界の研究グループから、HASPIN阻害剤が様々ながん細胞の増殖を抑制する成果が報告されている。前立腺がんは、初期には症状があまりなく、発見時には転移していることもある。本研究では、今後増加することが予想されている前立腺がんに対するHASPIN阻害剤の効果について詳細な解析を進める。
|
研究成果の概要 |
Ser/ThrキナーゼHASPINの阻害剤が際立った副作用なくポリープの形成を抑えること明らかにした。ここでは、前立腺がん疾患モデルマウスを用い、阻害剤の抗がん作用機序を分子レベルで理解することにより、EBMに則った副作用の少ない細胞のがん治療薬の確立を目指した。私たちは、複数のヒト前立腺がん細胞に対してHASPIN阻害剤が、がん細胞増殖を抑制することを明らかにした。また、天然有機化合物のクメストロールがHASPINの機能を阻害することが報告され、私たちはクメストロールを多くモヤシを開発し、マウスに経口摂取させ、がん増殖が抑制されることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HASPINは、様々な生物に保存されていることから、細胞増殖に重要な機能を果たしていると考えられる。今回の研究によって、HASPINの機能は正常な分化細胞では他の分子によって相補されるが、がん細胞のさかんな増殖には必須であることが明らかになった。また、HASPIN阻害剤の経口摂取によって、前立腺癌を含む様々ながん細胞の生体での増殖が抑制することが示された。さらに解析をつづけることは、Evidence-Based Medicineに則った副作用の少ないがん治療剤の開発につながるものと考えられる。本研究成果をもとに2件の国内特許を申請した。
|