研究課題/領域番号 |
21K09364
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
橋本 安弘 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (60322939)
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研究分担者 |
山本 勇人 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (30532759)
米山 高弘 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (90374834)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 転移性尿路上皮癌 / 免疫CP阻害剤 / 糖鎖解析 / コンパニオン診断 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント(CP)阻害剤が開発され、日本でも再発または転移性尿路上皮癌に対してペンブロリズマブが承認され予後の向上が期待されている。実際使用すると劇的に転移巣が縮小する症例もみられるが、効果不十分の症例も多くみられるのが現状である。 本研究では、血清N-結合型糖鎖の網羅的質量解析によって転移性尿路上皮患者の免疫CP阻害剤の治療効果を予測する新規診断マーカーの開発を目標とする。
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研究実績の概要 |
保険適応になったことで転移性尿路上皮癌患者に免疫チェックポイント(免疫CP)阻害剤であるPD-1抗体、PD-L1抗体を投与する場面が多くなった。当初はその治療効果は緩徐に表れると予想されていたが実際の臨床の場では数回の投与で劇的に効果のある症例も散見される。当科でも腹壁転移やリンパ節に転移のある尿路上皮癌患者がたった1回のペンブロリツマブ投与でCRとなり、さらに一般的なバイオマーカーである腫瘍検体におけるPD-L1の免疫染色は陰性であった症例を経験している。また免疫CP阻害剤で治療した半数以上は効果不十分であり、治療前に効果判定を予測するバイオマーカーの必要性を痛感していた。 これまで、我々のグループでは尿路上皮がん患者の予後予測、精巣腫瘍患者の予後予測、前立腺癌患者の去勢抵抗性予測における有用性を報告してきた。本研究では、血清N-結合型糖鎖の解析によって転移性尿路上皮患者の免疫チェックポイント阻害剤の治療効果を予測する新規診断マーカーの開発を目標としている。方法としては免疫CP阻害剤治療前の転移性尿路上皮癌患者の採血を使い血清イムノグロブリン分画の26種のN型糖鎖をキャピラリー電気泳動システムGly-Qにより定量、得られた糖鎖濃度からDataRobotを用いた機械学習による治療効果判定スコア(IOスコア)を算出しこのIOスコアが患者が免疫CP阻害剤の治療効果を予 測できるかどうかを検討した。現在DataRobotとGly-Qとのコンビネーションで腎癌、尿路上皮癌の診断に有用なプラットオームを作成したのでこれを当研究に応用する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
転移性尿路上皮癌患者の採血を50症例ほど解析したがはっきりとした有意差のあるデータが得られなかった。
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今後の研究の推進方策 |
転移性尿路上皮癌患者の採血採取を継続して行い症例数を増やしていく予定である。
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