研究課題/領域番号 |
21K09379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
井上 高光 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 教授 (60375243)
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研究分担者 |
高岡 栄一郎 自治医科大学, 医学部, 准教授 (50625340)
根来 宏光 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80708595)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 低活動膀胱 / 膀胱機能回復 / 廃用性萎縮 |
研究開始時の研究の概要 |
①ウサギ廃用性膀胱萎縮モデル(DRBウサギ)をラットにおいて再現し、「DRBラット」を確立し、ウサギで捉えた膀胱機能回復に関わる遺伝子発現の変化をラットの蛋白レベルで検証できるか?を確認する。②「骨盤神経損傷ラット」「尿路部分閉塞ラット」および「DRB ラット」の3モデルの長期経過観察における、膀胱線維化ひいては非代償性膀胱機能不全とアンギオテンシン受容体シグナルの共通点は何か?を調べる。③AT1あるいはAT2アンタゴニストやアゴニストによる薬物介入効果を評価し、3モデルの共通の現象を探り、低活動膀胱の病態生理解明、薬物治療法、新規再生医療の開発に結びつくかを調べる。
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研究実績の概要 |
<尿路変向による廃用性低活動膀胱回復「DRB rat」モデルの確立> 以下の手技が確立し、安定して尿路変向(両側尿管膣吻合)による萎縮膀胱ラットを作成できるようになった。 ①麻酔:ラットを塩酸メデトミジン0.3mg+ミダゾラム4.0mg+酒石酸ブトルファール5.0mg+生理食塩水/5mlで安定した全身麻酔が施行可能。②尿道より22Gサーフロ針の外套を、安定して膀胱内に挿入し、0.1mL毎分で生理食塩水を膀胱内に注入し、膀胱内圧を測定し、ウロダイナミクス検査を安定して行うことができている。これまでコントロール群7匹および膀胱萎縮群7匹に対し、のべ14×3=42回のウロダイナミクス検査をラットに行い、安定して低コンプライアンス膀胱を検出する手技を確立した。③膀胱に入る両側尿管および栄養血管を同定し切断、断端を7-0 Proleneをかけ膣壁に結紮固定する。以後ラットは膣排尿とする。廃用性萎縮膀胱となる6W後、および12W後にウロダイナミクス検査で低コンプライアンス膀胱を確認し、15週後に再度全身麻酔で恥骨上切開を行い、癒着を剥離して、膀胱を切除し、ラットをCO2で安楽死した。④膀胱は写真、重量、大きさ計測の上、全層をホルマリン処理、粘膜および筋層を液体窒素、またRNA later内に計14匹について保存した。⑤今後はこれらの膀胱検体につき、RNAシーケンス、RTPCR、免疫染色およびウエスタンブロットで、廃用性萎縮膀胱のメカニズムについて探る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国際医療福祉大学ではラットを使用した実験ができず、那須にある国際医療福祉大学病院の実験施設や、筑波大学の研究室に実験室を間借りして実験を行っている。筑波大学の大学院生の手助けを借りつつ、ラットの手術とウロダイナミクス実験を行っている。遠隔であり研究者の時間も限られるため、研究進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
筑波大学の研究室に研究基盤は整い、ラットモデルは確立し、膀胱検体の採取は終了したため、今後膀胱検体につき、RNAシーケンス、RTPCR、免疫染色およびウエスタンブロットで、廃用性萎縮膀胱のメカニズムについて探る予定である。
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