配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
ラットを3種混合麻酔で全身麻酔のあと、尿道よりカテーテルを挿入し、0.1mL毎分で生理食塩水を膀胱内に注入し、膀胱内圧を測定するウロダイナミクス検査を行った。次いで膀胱に入る両側尿管を同定し切断し、断端に7-0 Proleneをかけ膣壁に穴を開けて結紮固定し尿路変向(両側尿管膣吻合)を行った。以後ラットは膣排尿とし、廃用性萎縮膀胱となるday 42およびday 84にウロダイナミクス検査を行った。day 105に全身麻酔で膀胱摘出し、安楽死とした。写真、重量、大きさ計測の上、全層をホルマリン処理、粘膜および筋層を液体窒素、またRNA later内に保存した。day 0, 42, 84における膀胱内圧50mmHgにおける平均膀胱容量は、両側尿管膣吻合群8匹、Sham手術群7匹について、それぞれ1,127, 203, 169 (uL)、および1,129, 1,795, 1,787 (uL)であり、平均膀胱コンプライアンスは、両側尿管膣吻合群8匹、Sham手術群7匹について、それぞれ22.5, 4.07, 3.38 (uL/mmHg)、および22.6, 35.9, 35.7 (uL/mmHg)であり、両側尿管膣吻合群で有意に膀胱容量およびコンプライアンスが低い結果であった (p = 0.99, 0.002, 0.002)。また膀胱重量はそれぞれ73および156(ug)であり、有意に両側尿管膣吻合群で軽い結果であった (p <0.001)。膀胱全層に占める筋層の比率はそれぞれ64%および49%であり、有意に両側尿管膣吻合群で筋層の比率が小さい結果であった (p <0.001)。以上よりラットを用いた廃用萎縮した低活動膀胱モデルの作成に成功した。萎縮後回復モデルも可能であることを確認した。
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