研究課題/領域番号 |
21K09390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 悠佑 東京大学, 医学部附属病院, 病院診療医(出向) (20372378)
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研究分担者 |
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10272577)
山田 大介 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00623696)
山田 雄太 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10376452)
秋山 佳之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20529135)
鈴木 基文 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院(臨床研究支援室臨床研究部), 泌尿器科, 部長 (50401063)
川合 剛人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60343133)
中村 真樹 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70805788)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / 膀胱癌 / 腎盂尿管癌 / シーケンス |
研究開始時の研究の概要 |
近年の網羅的なゲノム解析研究により、膀胱や腎盂尿管に発生する尿路上皮癌の分子病態の全容が明らかにされつつある。しかしながら、がんの原因となるゲノム異常が、尿路上皮細胞において、どのような段階で生じ、どのような経過でクローン拡大が進行し最終的に癌が形成されるのかについては、十分に明らかにされていない。本研究では、大量並列シークエンサーを用いた解析により、病理学的に癌の発生していない尿路上皮においてどのような遺伝子変異が生じているのかを明らかにすることによって、尿路上皮癌がどのようにして発生するのか、喫煙などのリスク因子がどのようにして発癌に関わるのか、そのメカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
東京大学医学部附属病院泌尿器科において腎尿管全摘除術を行った腎盂尿管癌の計10症例について、腫瘍部以外に非腫瘍部の尿路上皮粘膜を微小なサイズで採取し、尿路上皮に蓄積した遺伝子変異の検出を試みた。 採取した検体からDNAを抽出し網羅的な遺伝子変異解析を行ったところ、一部の非腫瘍部尿路上皮からは、KMT2Dの遺伝子変異が検出された。これらの変異は、採取した部位によって異なる変異であり、それぞれの部位において独立にKMT2D遺伝子変異が生じていた。KMT2D遺伝子変異は尿路上皮癌において高頻度に検出される遺伝子変異であるが、癌の発生の前段階において、既にこれらの変異が生じていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌で生じている遺伝子異常やその起源を探索することは、癌の診断治療の発展を促すための重要な知見をもたらすと考えられている。本研究では尿路上皮において癌が発生する以前の段階での遺伝子異常を明らかにし、それによって尿路上皮癌の成り立ちやその原因を明らかにする手がかりを得ることができた。本研究がさらに発展することにより、尿路上皮癌の診断や治療だけではなく、予防のための方法が確立されることが期待される。
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