研究課題/領域番号 |
21K09395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石田 昇平 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90744029)
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研究分担者 |
松川 宜久 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (30378145)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間質性膀胱炎 / 制御性T細胞 / バイオマーカー / 尿中細菌叢 / 尿中メタボローム / 免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
間質性膀胱炎は、膀胱の非特異的慢性炎症を認める疾患と定義されているが、その病態については、膀胱粘膜の機能障害、免疫学的な異常反応、尿中の毒性物質、 ストレスなどが想定されているものの不明である。そこで間質性膀胱炎の発症、増悪の調整因子として免疫応答を調整する機能を持つ制御性T細胞が関与していると考え、膀胱局所における制御性T細胞の発現率や活性と疾患重症度との関連性を探索する。また制御性T細胞の発現に影響を与える可能性のある尿中代謝物質や細菌叢を解析すること、動物モデルを作成することにより、新規治療法の可能性を探索する。
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研究成果の概要 |
間質性膀胱炎の病態解明と新規治療の可能性を探求することを目的として、その病態形成における免疫応答の関連性について研究した。さらに膀胱における免疫応答(制御性T細胞の発現)に影響を及ぼす可能性がある尿中細菌叢や尿中メタボロームの解析を行い、間質性膀胱炎の発症・増悪因子の解明を行った。結果としては間質性膀胱炎患者では正常患者(コントロール)群、膀胱痛症候群症例(非ハンナ型)群(BPS群)と比較して、Foxp3陽性T細胞の割合が高い傾向が得られたが、有意な結果までは得られなかった。また尿中プロテオミクス、メタボローム解析を実施したが、特異的な尿中代謝物質やタンパクの同定には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間質性膀胱炎は、膀胱の非特異的な慢性炎症により頻尿・尿意亢進・尿意切迫感・膀胱痛などの症状を呈する疾患で、国の難病指定に登録されているが、その病因については明らかになっておらず、治療についても根治が期待できる治療法はなく、その病態の解明は、新規治療の開発につながる。今回の研究では有意差はでなかったものの、免疫応答の点から制御性T細胞の発現について着目したところ、間質性膀胱炎患者ではFoxp3陽性T細胞の割合が高い傾向があり、さらにこれも結果がでなかったものの尿中細菌叢との関連も示唆する所見は見られたため、新規治療の開発につながる可能性は見いだせたと思われた。
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