研究課題/領域番号 |
21K09404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
榎田 英樹 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (80347103)
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研究分担者 |
吉野 裕史 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (90642611)
鑪野 秀一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30624655)
坂口 大 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (70779008)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / 腫瘍マーカー / マイクロRNA / 膀胱癌 |
研究開始時の研究の概要 |
腎盂尿管癌では尿細胞診検査が陰性であった場合、診断のために侵襲の大きな尿管鏡検査が必要である。また膀胱癌に対する内視鏡手術(TUR-BT)後の再発の診断には頻回に膀胱鏡検査が実施されており、患者への侵襲やコスト面の問題は大きい。このような現状から非侵襲的で感度・特異度ともに優れた腫瘍マーカーの早急な開発が望まれている。本研究はセルソーティング技術により、尿沈渣から剥離した癌細胞のみをセルソーターで選別してmiRNAを測定することで、将来的な「尿路上皮癌の診断キット」の開発への基礎データを取得する提案である。
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研究成果の概要 |
miRNAのスクリーニングを行い、miR-200aやmiR-191が有用なマーカーであることが判明し、がんと非がんをAUC 0.864の精度で鑑別できた。附随研究では癌抑制的miR-99a-5pの発現導入は膀胱癌細胞の増殖能、遊走能、浸潤能を抑制しGemcitabine(GEM)の耐性株におけるGEM感受性を改善した。さらにmiR-99a-5pの標的遺伝子であるSMARCD1のノックダウンも癌細胞の増殖能を抑制した。さらに、miR-99a-5pの誘導とSMARCD1の抑制が、p21の誘導を通じて細胞老化に寄与していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、尿路上皮癌に対する腫瘍マーカー開発はアンメットニーズであるが、今回の知見により、将来的な「尿路上皮癌の診断キット」の開発への基礎データを取得することができたと考える。また臨床的に問題である尿路上皮癌の抗癌剤耐性の克服に向けて、miR-99a-5pを基点とする新たな耐性機序克服に関する知見の獲得ができ、今後の尿路上皮癌治療の発展に寄与できるものと考える。
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