研究課題/領域番号 |
21K09408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 宣道 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50364071)
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研究分担者 |
藤本 清秀 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50264867)
中井 靖 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90445065)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 放射線治療 / 5-アミノレブリン酸 / 放射線抵抗性 / 5-ALA / アミノレブリン酸 / 放射線増感効果 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌に対する放射線治療において治療成績を維持しつつ、周辺臓器障害を軽減することは長年に渡り解決し得ない重要な課題である。それぞれの解決を目指した臓器保護物質や放射線照射計画の調整およびミトコンドリア ROS を介した放射線増感物質に関する報告はあるが、本研究は両課題を同一薬剤で解決を目指すこれまでに類を見ない研究アプローチと考える。本研究では、5-ALA による放射線抵抗性克服および周辺臓器の障害軽減を目指し、腫瘍組織および正常組織におけるミトコンドリア機能、ROS 産生およびアポトーシスを中心としたミトコンドリアをターゲットとした分子メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
前年度の研究では前立腺癌株であるPC3及びDU145に対して5-アミノレブリン酸(5-ALA)投与に放射線照射を行うことで抗腫瘍効果を示し、5-ALAの放射線増感作用を示した。 今年度は引き続きPC3及びDU145を用いて0.5Gy,1Gy,1.5Gy,2Gyと段階的に最低1か月間連日照射を行い、2Gyを連日照射するも細胞増殖を続ける細胞を作成した。これらを先行論文に倣って放射線抵抗性株と定義した。 放射線抵抗性株は親株と比較して2.4.6.8Gyを単回照射するも細胞増殖を有意に強く認めた。さらに5-ALA投与下においては親株と比較して放射線増強作用が有意に減弱していた。前年度の報告では5-ALAによる放射線増感作用の機序として、5-ALA投与によりヘム合成経路上のヘムの前駆体であるプロトポルフィリンⅨ(PPⅨ)の蓄積により放射線照射時に活性酸素が増加することが示唆されていた。放射線抵抗性株においては親株と比較して5-ALA投与後のPPⅨ発現が有意に低下しておりその結果、5-ALAの放射線増感作用が減弱したと考えられた。その結果を裏打ちするデータとして、放射線抵抗性株は親株と比較してフェリチンの発現増加やミトコンドリア内及び細胞質内のFeイオンの蓄積を認めた。 放射線抵抗性株においてPPⅨの発現が低下する機序を調べるためにヘム合成経路に関するタンパクの発現を検討したところPPⅨをミトコンドリア内より排出するABCG2トランスポーターの発現が放射線抵抗性株では亢進していた。今後ABCG2トランスポーターをターゲットにして検討を重ね、放射線抵抗性株において5-ALAの放射線増感作用の改善の方法を検討する。 また、マウス由来の前立腺癌株であるMyC-CaPにおいても前述の方法で放射線抵抗性株を既に作成しておりin vinoにおいても検討を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
放射線抵抗性株を確立しており、その機序の一部を解明している。
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今後の研究の推進方策 |
放射線抵抗性の機序の1つと考えられるABCG2トランスポーターをターゲットにして発現を抑制する方法を検討し、in vivoにおいても同様の結果が得られるかを検討する。
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