研究課題/領域番号 |
21K09423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小林 泰之 岡山大学, 大学病院, 講師 (50366027)
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研究分担者 |
那須 保友 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (20237572)
荒木 元朗 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90467746)
定平 卓也 岡山大学, 大学病院, 助教 (20733322)
黄 鵬 岡山大学, 中性子医療研究センター, 研究准教授 (00610841)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 治療抵抗性前立腺癌 / ホルモン治療 / REIC/Dkk-3 |
研究開始時の研究の概要 |
我々のこれまでの研究により、REIC/Dkk-3の発現そのものが生体内において直接的に「Rasシグナリングを介した発癌」を抑制している可能性が示唆されている。一方で、REIC/Dkk-3に結合するタンパク質としてSGTAとTctex-1を発見し、それらの相互作用が未熟なステロイドレセプター複合体の成熟および核内輸送を制御している可能性を見出している。これらの知見を踏まえ、本研究では細胞内のREIC/Dkk-3タンパク質の機能に焦点を当て、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態とその分子メカニズムを明らかにする。
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研究実績の概要 |
新規CYP17A1阻害薬の登場により、ホルモン治療抵抗性前立腺癌の治療に大きな変化がもたらされ、副腎由来のアンドロゲンの重要性が再認識された。しかし、一定の成果が得られたものの治療の限界が存在することが明らかとなった。その治療抵抗性の機序はステロイドレセプターを介するものが主体であり、さらなる知見の集積が求められている。我々は近年、癌抑制遺伝子REIC/Dkk-3の発現そのものが癌化を根源的に抑制する機能を有し、特に発癌の過程においてREIC/Dkk-3の発現低下が極めて重要な因子になることに着目してきた。REIC/Dkk-3の発現そのものが生体内において直接的にRasシグナリングを介した発癌を抑制している。一方で、REIC/Dkk-3に結合するタンパク質としてSGTAとTCTX-1を発見し、それらの相互作用が未熟なステロイドレセプター複合体の成熟を制御している可能性を見出している。これらの知見を踏まえ、本申請研究では、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態を明らかにし、その分子メカニズムに焦点を当てて研究を行い、革新的癌創薬への展開を目指した。令和4年度では、ER(エストロゲンレセプター)に注目した研究をした。ERとダイナミンの相互作用が、どのように核内輸送を制御しているかを検証した。さらに、REIC/Dkk-3tとERの輸送についても検証を重ねている。重要な役割を担っていることを明らかにした。引き続き、去勢抵抗性前立腺癌の治療変革を目指した解析をREIC/Dkk-3を軸に検証していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホルモン治療抵抗性の前立腺癌細胞が如何に発生・出現するのかを、REIC/Dkk-3とER、さらにダイナミンの発現を踏まえ、それらの相互作用の観点から解析を行なった。具体的には、まず、これら細胞内輸送keyタンパク質の発現状態および結合状態が、それぞれのステロイドシグナルの制御機構およびRas活性化の制御機構にどのように影響するか、その分子メカニズムをin vitro細胞実験系で解析を行なっている。さらに、REIC/Dkk-3がステロイドシグナルおよびOncogenic Rasレベルにおよぼす影響を、それぞれの機能ドメインにフォーカスしてin vitro実験系で解析しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
ヒトホルモン療法抵抗性前立腺癌細胞PC3においてSGTAとREIC/Dkk-3がglucocorticoid receptor (GR) の細胞質輸送を阻害する作用があること見出している。REIC/Dkk-3は、ARだけでなくGRの細胞内輸送およびシグナル伝達に重要な役割を担っている可能性があり、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態を明らかにすることが十分に可能であることを示唆していると考えられる。次年度以降は、令和4年度と同様に、ERに着目した研究をさらに進めていく予定である。それぞれのステロイドレセプターとREIC/Dkk-3の相互作用を解析していく予定であり、ダイナミンの発現も加味し、核内輸送とホルモン治療の不応化の機序を解明していきたい。
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