研究課題/領域番号 |
21K09443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樫山 智子 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70755719)
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研究分担者 |
田口 歩 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60756782)
谷川 道洋 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70706944)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん関連血栓症 / 卵巣癌 / 婦人科悪性腫瘍 / 卵巣腫瘍 / 血栓症 / 悪性腫瘍関連血栓症 / 卵巣明細胞癌 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、卵巣明細胞癌の発癌機序や免疫学的特徴に着目し、卵巣明細胞癌特有のCAT発症のメカニズムを解明し、その予防や治療を通じて担がん患者の予後改善を目指すことを目的とし、 1.卵巣明細胞癌における細胞内酸化ストレス応答の解明と治療標的の同定、 2.酸化ストレスの下流シグナルとして、卵巣明細胞癌における①IL-6/NFκB/PAI-1発現経路の活性化及び②NLRP3/IL-1β経路に代表されるインフラマソーム活性による自然免疫応答経路の過剰な活性化を明らかにする。 3.細胞内酸化ストレス経路や炎症カスケードをターゲットとした卵巣明細胞癌におけるCATの予防方法や治療戦略の開発を行う。 <
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研究実績の概要 |
今回われわれは臨床データを用いて卵巣癌(明細胞癌)における血栓合併症例は、非血栓合併症例と比較して、予後解析の結果、有意に5年生存率が悪いことを明らかにした。この結果は、今後の卵巣癌治療においては非常に重要な意義を持つことを示唆している。卵巣癌患者におけるがん関連血栓症(以下CAT)の頻度は他癌腫と比較しても高いことが知られており、卵巣癌患者での血栓形成に関連するバイオマーカーを特定することは、卵巣癌での血栓形成メカニズムを明らかにし、新たな治療標的の発見にも寄与することが期待される。 卵巣癌でのCATのメカニズムを明らかにすることを目的として血小板凝集塊の測定を行った。この測定は近年開発された高速流体イメージングとインテリジェント血小板凝集塊識別法の統合による血小板凝集塊の技術を用いて行った。血小板凝集塊の値は悪性度での比較を行うと悪性と境界悪性腫瘍で良性腫瘍よりも有意差を持って高いことが示された。また、腫瘍切除前後で比較すると腫瘍切除後に低下し、固形腫瘍自体による血小板活性化の影響が考えられた。このことから固形腫瘍による血小板活性化のメカニズムを探るため、腫瘍凍結検体からのqPCRを行った。研究計画で述べたTFやPAI-1に加え、腫瘍に発現し、CLEC2という血小板の受容体を介して血小板活性化を起こすPodplaninという分子についても測定した。症例数が少ないため有意差を持った結果は出なかったが今後症例数を増やして検討する方針である。また、組織型での差についても現時点では血小板凝集塊の差はなく、症例数をさらに集積して検討する。血栓との関連については血栓発症周辺で血小板凝集塊が高くなっており血小板の活性化自体が血栓の前駆または血栓発症の結果として高値を示している可能性が明らかにされた。
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