研究実績の概要 |
本年度の研究としては、前年に引き続き血管透過性向上による抗腫瘍効果についての基礎的実験を継続した。担癌マウスの腫瘍組織に放射線照射とBUS-DDSを同時に行い、抗腫瘍効果の増強を検証する研究については、研究環境の整備を想定通りに進めることができず、適切な条件の設定や検証ができなかった。一方、その他の研究として子宮内膜に発生した病変を直視下に観察する技術である子宮鏡検査を用いた子宮内膜悪性疾患検出に関する研究を進めることができた。過去の症例の動画を検証することにより、悪性診断に特化した所見の組み合わせとしてわずか三つの特徴(落屑、異型血管、黄色/白色病変)を新たに設定することにより感度100%、特異度92%で子宮内膜癌を同定できることを示した。本研究は以下の通り論文で発表した。Matsumoto Yoko; Yamaguchi, Kohei; Maruyama, Masanori; Sone, Kenbun; Mori, Mayuyo; Hirota, Yasushi; Hiraike, Osamu; Osuga, Yutaka,Characteristic hysteroscopy appearance considerations for detecting uterine endometrial malignancies. Journal of Obstetrics and Gynaecology Research. 2023. doi: 10.1111/jog.15879
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