研究課題/領域番号 |
21K09483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
鈴鹿 清美 千葉県がんセンター(研究所), 婦人科, 部長 (30334189)
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研究分担者 |
丸 喜明 千葉県がんセンター(研究所), がん予防センター 精密腫瘍モデル研究室, 研究員 (30742754)
筆宝 義隆 千葉県がんセンター(研究所), 研究所, 研究所長 (30359632)
田中 尚武 千葉県がんセンター(研究所), 婦人科, 副病院長 (80236611)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 子宮体がん / 癌肉腫 / 患者由来がんモデル / 三次元培養 / オルガノイド / 3次元培養 / 癌 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮体部癌肉腫(UCS)は予後不良で、その発症機構については未だ不明な点が多い。また、他の子宮内膜癌と同様の治療法が施行されており、革新的治療法の開発が課題である。申請者らはこれまでにマウス子宮内膜オルガノイド(OR)を用いたたex vivoのUCSモデルを確立し、マウス腫瘍由来OR(MDTO)を樹立している。さらにUCSの患者由来腫瘍OR(PDTO)も樹立している。そこで本研究では、UCSのPDTOの前臨床モデルとしての妥当性評価、ex vivoおよびin vivoマウスモデルを通じたUCS発症機構解明、PDTOとMDTOを用いた薬剤感受性評価および治療薬候補を同定する。
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研究成果の概要 |
進行子宮体部癌肉腫(UCS)1例から樹立した複数の患者由来オルガノイド(PDO)を多面的に解析し、増殖能、遺伝子異常、薬剤感受性などに多様性が存在することを見出した。また、複数PDOに共通の高い抗腫瘍効果を示す阻害剤を4つ同定した。他方、マウス子宮内膜オルガノイドを用いたUCSモデルを確立した。本モデルはKras変異とCdkn2a発現抑制あるいはTrp53欠失の組み合わせでCSが誘導可能である。一方、Kras変異とTgfbr2両アレル欠失存在下でCdkn2aの発現を抑制してもCSは誘導されず転移性癌であった。こうしたオルガノイドを用いたアプローチは様々なUCSの研究を加速することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮体部癌肉腫(UCS)は悪性度が高く予後不良で、その発症機構については未だ不明な点が多い。また、依然として他の子宮内膜癌と同様の治療法が施行されており、革新的治療法の開発が喫緊の課題である。我々は進行UCS1例から樹立した複数の患者由来オルガノイド(PDO)の多面的な解析を通して、PDO間で遺伝子異常や薬剤感受性などに多様性が存在することを明らかにし、同一患者から複数PDOを樹立することの重要性を示した。また、マウス子宮内膜オルガノイドを用いた新規CSモデルの確立にも成功した。本研究の成果はUCSの本態解明や治療抵抗性機構の解明、新規治療法の開発など様々な研究に貢献することが期待される。
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