研究課題/領域番号 |
21K09493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中村 暁子 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (70839430)
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研究分担者 |
木村 文則 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90322148)
花田 哲郎 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30757216)
森宗 愛菜 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (60757219)
北澤 純 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (30823900)
村上 節 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20240666)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / ラクトフェリン |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜症は、子宮内膜類似組織が子宮以外の部位に生着し増殖する疾患である。その病態には腹腔内の炎症が関与しており、月経の度に増悪すること、月経困難症や不妊症の一因となることが知られている。主な治療法は薬物治療と手術であるが、現行の薬物治療は排卵を抑制するため妊娠を希望する場合には選択できない。 本研究は、生体内の様々な組織で抗炎症効果が報告されるラクトフェリンの、子宮内膜症への効果を検証することで、新たな治療法を確立することを目的とする。 本研究成果により薬物治療を中断することなく妊娠・出産が可能となれば、子宮内膜症を発生母地とする卵巣癌や、月経困難症・不妊症に苦しむ女性を減らすことに寄与し得る。
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研究実績の概要 |
我々は正所性子宮内膜における慢性炎症および着床不全を特徴とする慢性子宮内膜炎について、以前より研究を行ってきた。慢性子宮内膜炎に対するラクトフェリン(Lf)の抗炎症効果を調べるために、子宮内膜間質細胞にウシラクトフェリン(bLf):1 mg/mLを添加して培養すると、炎症性サイトカインTNFα・IL-1βの発現がmRNAおよびタンパクレベルで抑制された。培養細胞にTNFαを添加して炎症を惹起すると、TNFαに誘導されたIL-6・IL-1β mRNA発現が、bLf:1 mg/mLにより抑制された。また、Western blot法による解析で、子宮内膜間質細胞に対するbLfの抗炎症効果が、細胞内シグナル伝達物質であるAkt・MAPKを介するものであることを発見した。 子宮内膜症に関しては、手術で摘出した卵巣チョコレート嚢胞から間質細胞を単離し、bLfを添加して培養を行っている。ELISA・RT-PCR・Western blot法での解析を行うため、細胞培養上清および細胞懸濁液を凍結保存している。 子宮内膜症患者の血清中Lf濃度・抗ラクトフェリン抗体(aLf)濃度についてELISAで解析したところ、子宮内膜症患者では、非子宮内膜症患者と比較して血清中Lf・aLf濃度ともに有意に高値を示した。また、子宮内膜症組織を手術で摘出すると、血清中aLf濃度が有意に低下した。aLfは自己免疫疾患の疾患活動性と関連するとの報告があり、本研究結果は、子宮内膜症の病態解明に寄与し得るものと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
In vitroの実験において目標検体数に達しておらず、子宮内膜症間質細胞に対するラクトフェリンの抗炎症効果の検証が遅れており、動物実験への着手も遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
In vitroの実験において、子宮内膜症間質細胞に対するラクトフェリンの抗炎症効果を検証することができれば、動物実験へとつなげていく予定である。
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