研究課題/領域番号 |
21K09494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
奥宮 明日香 京都大学, 医学研究科, 助教 (70893791)
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研究分担者 |
堀江 昭史 京都大学, 医学研究科, 講師 (30535836)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 体外卵胞培養系 / 凍結保護剤 / がん生殖 / 小児がん / 白血病 / ヒト卵巣器官培養 / ヒト卵胞培養 / * / マウス卵胞体外培養 / マウス卵胞体外成熟 / 卵胞体外培養 / 小児と成人 |
研究開始時の研究の概要 |
がん患者の妊孕能温存目的に卵巣凍結が行われるが、卵巣に転移するがん種では卵巣組織から二次卵胞を単離して体外培養することが必要である。小児と成人女性の卵胞には差異があり指摘培養条件が異なる可能性が示唆されるがその培養法は確立されていない。本研究の目的は、二次卵胞の幼若/成熟個体間の差異を見出しそれぞれの至適培養環境を検討することである。マウス二次卵胞の幼若/成熟個体間の比較トランスクリプトーム解析から着目した因子について、マウス卵胞及びヒト卵胞を用いた培養実験によって卵胞発育における働きを評価する。
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研究成果の概要 |
小児・若年がん患者が、がん治療前に卵巣を保護するために卵巣を凍結した場合、卵巣にがん細胞が混入しうるがん種では体外培養によって成熟卵子を得る必要がある。小児と成人では卵胞の性質が異なり、適した培養方法が異なる可能性があり、マウス実験でFiglaという遺伝子が幼若/成熟個体の卵胞で異なる働きをすることが示唆された。違いを調べる実験が安定してできるように、ヒト及びマウスの卵巣組織を培養し、そこから取り出した卵胞を培養して卵子を得るという実験方法を研究し、一定の成果を得た。また、現行の凍結法で卵巣を凍結すると卵胞の多くが消失することがわかったが、保護剤の有力な候補因子を同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マウス実験でFiglaという遺伝子が幼若/成熟個体の卵胞で異なる働きをすることが示唆された。ヒト及びマウスの卵巣組織を培養し、そこから取り出した卵胞を培養して卵子を得るという実験方法を研究し一定の成果を得た。また、卵巣組織を凍結融解するとかなりの数の原始卵胞が減少することがわかったが、有力な保護剤の候補因子を同定することができた。今後は、安定した実験系と効率的な卵巣組織凍結法によって、小児と成人の卵胞の性質の違いを明らかにしたり、それぞれに適した効果的な卵胞の培養系の開発が進むことが期待され、白血病など卵巣へ転移の可能性があるがん種の患者に対しても、温存後不妊治療の道が開かれることになる。
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