研究課題/領域番号 |
21K09502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
関口 和企 北里大学, 医学部, 助教 (90458810)
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研究分担者 |
伊藤 義也 北里大学, 医学部, 准教授 (40203187)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / 神経ペプチド / CGRP / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
痛みや炎症などの侵害刺激は知覚神経終末からカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を遊離する。子宮内膜症病変に知覚神経が分布するという報告があり、子宮内膜症関連疼痛への関与が示唆される。さらにCGRPがマクロファージにおけるCGRP受容体である、受容体活性調節蛋白1(RAMP1)に作用して血管およびリンパ管などの脈管新生を増強して腫瘍増殖や組織修復に寄与することを報告した。そこで、RAMP1シグナルが血管およびリンパ管新生を増強させて子宮内膜症を進展させているか、またその制御機構は何かを、本研究では、明らかにすることを目的とした。
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研究成果の概要 |
マウス異所性子宮内膜症モデルを作成し子宮内膜症進展における内因性CGRPの役割を調べた。CGRP受容体であるRAMP1受容体シグナルは、子宮内膜症病変に集積したマクロファージや線維芽細胞から血管新生促進因子やリンパ管新生促進因子を産生し、血管新生やリンパ管新生を増強させて子宮内膜症発育を促進させることが分かった。子宮内膜症を軽減するためにRAMP1受容体を標的にした治療法につながる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮内膜症にともなう月経困難症には痛みや炎症により産生されるCGRPの関与がしさされた。さらにCGRP受容体阻害薬投与が血管およびリンパ管新生を減少させることで子宮内膜症進展を抑制する可能性を実験動物で示すことができた。子宮内膜症では鎮痛剤による対症療法、ホルモン療法、手術療法などがあるが、より有効な治療法が望まれる。RAMP1受容体シグナルを特異的に標的とすることが子宮内膜症治療のための有望な選択肢となる可能性があり、子宮内膜症に悩む女性の治療の選択肢が広がることが期待される。
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