研究課題/領域番号 |
21K09527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
西尾 永司 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80367705)
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研究分担者 |
原田 信広 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00189705)
熊本 海生航 藤田医科大学, 病態モデル先端医学研究センター, 講師 (10469322)
本田 伸一郎 福岡大学, 薬学部, 教授 (40257639)
林 孝典 藤田医科大学, 医学部, 講師 (40724315)
下野 洋平 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90594630)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エストロゲン / ニューロエストロゲン / 食欲 / 女性医学 |
研究開始時の研究の概要 |
エストロゲンは食欲に関連している事は良く知られているが,性腺のみならず生体のいたるところで生合成されているため,その役割や作用,調節のメカニズムは意外にも不明な点が多い。一部の神経細胞でもエストロゲンはde novo合成されており,局所的に高濃度存在して様々な生理現象に関与している。 我々はニューロエストロゲンに特化した研究を行っている中で,強い食欲抑制効果があることを見出した。本研究では培養細胞および初代培養を用いた食欲シグナルの解析および遺伝子改変(全身および神経特異的アロマターゼ発現/欠損)マウスの行動解析により,ニューロエストロゲンが摂食行動に及ぼす分子基盤を明らかにする。
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研究実績の概要 |
エストロゲン生合成の律速酵素であるアロマターゼは,食欲中枢の存在する視床下部のほか,食欲中枢に影響を与える腹側被蓋野や扁桃体にも発現が確認されている。我々はニューロエストロゲン過剰分泌や欠乏させたニューロエストロゲン研究に特化したモデルマウスを作製した。これらを活用してまず,ニューロエストロゲンが食欲の調節に与える作用と,その分子機構を個体レベルで明らかにする。さらに我々はセロトニンやキスぺプチンなど,様々な神経伝達物質がニューロエストロゲン合成に影響を与える事を見出した(論文投稿中)。これまでの知見を応用しニューロエストロゲン生合成量に影響を与え,食欲をコントロールする分子の探索を行う。 これにより,ニューロエストロゲンを分子基盤とした製剤やサプリメンを用いた摂食障害や暴飲暴食の治療・予防法開発につながると考えられる。さらに,ニューロエストロゲンが関与していると考えられる母性,うつ,情動などの様々な現象のメカニズム解明につながる可能性がある。 野生型雌マウスの視床下部を採取して検討した結果,アロマターゼの発現量と食餌量の逆相関関係(p<0.05)が認められた。卵巣より分泌されるエストロゲンは食欲中枢に対して直接影響を与えるものではなく,ニューロエストロゲンを介して食欲に影響を与えている可能性が高いことが明らかになった。また,ニューロエストロゲンはPOMC,MC4R,NPYを介して食欲抑制効果を発揮していると示唆された。ニューロエストロゲンは神経伝達物質の様な作用をもった分子であると考えられる
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ArKO,Br-ArKOのほかにニューロエストロゲンを過剰発現させた神経特異的トランスジェニックマウス(Br-TG),逆にニューロエストロゲンのみを欠損させたFlox-Arom,外科的に卵巣切除したOVXを作製した。Br-ArKO マウスはArKOに比べて食餌量がすくなかった。 哺乳類では中枢神経内のアロマターゼ発現を直接観察するのは極めて難しい。そこで,Br-TGマウスを作製した際に利用した神経特異的プロモーターの下流にTg-Tomatoを配したベクターを作製し,これを生後0日齢の仔マウス脳に導入することで,アロマターゼ発現神経細胞の観察を可能にするため検討を行っている。現在、ベクターの構築が済みトランスフェクトによる影響を精査している。
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今後の研究の推進方策 |
Td-tomatとアロマターゼを連結させた遺伝子を脳にトランスフェクトすることで、アロマターゼ陽性神経の局在、投射部位などを明らかにする
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