研究課題/領域番号 |
21K09546
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 文武 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60756849)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ホルモン補充療法 / 動脈硬化 / エストロゲン / en face解析 / aortic root解析 / エストラジオール / エクイリン / 接着分子 / イソフラボン / 接着因子 / プロゲストーゲン |
研究開始時の研究の概要 |
当領域においてステロイドホルモンによる動脈硬化病変への影響を検証したin vivoでの基礎研究はこれまでに報告がないが、研究代表者らはモデルマウスを用いたin vivoで評価する系を確立させることに成功した。一方で、エストロゲン様物質であるイソフラボンの動脈硬化に対する影響を基礎的実験により明らかにした報告はこれまでにない。本研究により各種エストロゲンおよびエストロゲン様物質による動脈硬化リスクへの影響に関して基礎的データの蓄積がなされその機序が解明されれば、より安全なHRTの確立に寄与することが考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究では、ホルモン補充療法に用いられるE2およびEqによる実際の動脈硬化発症リスクを検討するためにin vivoでの実験を行った。ApoE蛋白欠損マウスを動脈硬化モデルマウスとして使用し、E2およびEqを皮下投与したのち9および12週後に大動脈およびその分枝を摘出した。摘出した大動脈およびその分枝をen face解析およびaortic root解析を用いることにより動脈硬化病変の検討を行った。その結果、control群に比しE2では動脈硬化抑制作用が見られたが、Eqの投与ではある程度の抑制効果は認められたものの、その効果はE2に比し減弱していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、EqおよびE2の経皮投与は脂質プロファイルを変化させることなくアテローム性動脈硬化病変の形成を阻害し、E2の方がより優れた効果を示した。これらの結果は、Eqを含むCEEよりもE2の短期および長期の使用が、動脈硬化の発生に対してより優れた抑制効果を有する可能性を示唆している。しかしながら、ホルモン補充療法に併用される酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)および天然型のP4を含むプロゲスチンの動脈硬化発症に対する効果は未解明なためさらに詳しい検討が必要であり、動脈硬化予防のための最適なHRTレジメンを解明するためのさらなる研究が必要である可能性を示した。
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