研究課題/領域番号 |
21K09548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
馬場 長 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60508240)
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研究分担者 |
永沢 崇幸 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (10453309)
菅井 有 岩手医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20187628)
利部 正裕 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (30382609)
大黒 多希子 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 教授 (30767249)
佐藤 千絵 岩手医科大学, 医学部, 任期付助教 (70883726)
万代 昌紀 京都大学, 医学研究科, 教授 (80283597)
濱西 潤三 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80378736)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 子宮体癌 / 漿液性癌 / 局所免疫 / マウスモデル / 腫瘍微小環境 / リンパ球 / MDSC |
研究開始時の研究の概要 |
子宮体部漿液性癌(SEC)は転移能や治療抵抗性が高く、現時点で多様な悪性形質を模した病態モデルが無く、有効な治療法の臨床応用に至っていない。 本研究では難治性子宮体癌であるSECの病態解明および治療開発を目的とし、申請者がこれまでに培ってきた生体内腫瘍評価モデルと腫瘍腺管分離培養解析法を組み合わせてSECの腫瘍-間質クロストークを検討する。 新規SEC治療薬の実用化につながる可能性を内包し、女性の健康増進に寄与する研究となることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では正常免疫下のマウスSECモデルを用いて腫瘍局所免疫メカニズムの探索を進め、腫瘍と間質の間には種々のサイトカインクロストークが存在し、漿液性腺癌細胞はMDSCやM2マクロファージを誘導して抗腫瘍免疫から逃避する機構を確立していることを明らかにし、論文報告した(Carcinogenesis)。さらに原発腫瘍の局所CD8+浸潤パターンをMMR蛋白およびTP53染色と組み合わせて評価することで再発子宮体癌に対する複合免疫療法の奏功性が大別されることを明らかにし、論文報告した(Jpn J Clin Oncol)。卵巣漿液性腫瘍の治療抵抗性を司るがん宿主相関について多面的に検討し、論文報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は正常腫瘍免疫下のマウスSECモデルを用いて腫瘍局所免疫メカニズムの探索を行った初めての基礎研究成果となった。また同時期に進行再発子宮体癌に対する初めての複合免疫療法が実臨床化された時期とも重なり、原発腫瘍局所での免疫担当細胞の浸潤度と治療効果についても国内初の報告を行った。従来の標準治療に抵抗性を示し予後不良なSECおよび卵巣HGSCの局所免疫標的は待望される新規治療軸であり、本研究が今後の治療開発に示した臨床的意義は少なくないと考えられる。
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