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婦人科がん関連線維芽細胞サブセットの悪性誘発メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K09554
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関川崎医科大学

研究代表者

村田 卓也  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (20714207)

研究分担者 本郷 淳司  川崎医科大学, 医学部, 教授 (10301293)
下屋 浩一郎  川崎医科大学, 医学部, 教授 (40291950)
谷野 裕一  和歌山県立医科大学, 医学部附属病院臨床研究センター, 准教授 (50285392)
犬伏 祥子  神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60585959)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 交付 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードがん関連線維芽細胞 / 不均一性 / リンパ節転移 / 婦人科がん / 膜タンパク質
研究開始時の研究の概要

これまでに解析を進めてきたCCF-1細胞のエピゲノム解析を進める。また、婦人科がん関連線維芽細胞の初代培養細胞をサブセットに分類し、悪性サブセットが示すがん細胞の増殖促進、浸潤転移誘発、抗がん剤感受性の減弱の働きを遺伝子レベルで詳細に解析する。CCF-TT細胞にNNMT遺伝子を導入し、悪性性質が回復するかどうかを解析する。さらに、がん関連線維芽細胞が有すると報告されている、がんの微小環境における免疫抑制作用を、マウスの卵巣がん培養細胞HM-1株を用いて解析し、その結果を患者由来がんにおいて検証する。

研究実績の概要

2021年4月から婦人科がんの手術検体10例において線維芽細胞様の初代培養細胞のクローンの樹立を試み、12クローンの樹立に成功した。その内訳は、卵巣がん大網転移1症例の組織から4クローン、子宮体がん5症例から計8クローンであった。また、漿液性卵巣がん1症例について線維芽細胞様クローンの樹立が現在進行中である。樹立した子宮体がんの線維芽細胞様細胞の6クローンのうち5クローンについて、Cytokeratin陰性、Vimentin陽性Cytokeratin、Vimentin、Smooth Muscle Actin (SMA) 陽性を確認し、がん関連線維芽細胞 (以下、CAFと略す) であることを確認した。うち1クローンについては、サイトケラチンが陽性となり、細胞の属性について精査する予定である。また、1クローンについては、microRNAのExsome解析を行なった。
子宮体がんから樹立した子宮体がん細胞株HEC1B/GFPに対する共培養系を開発した。培養well内に挿入するチャンバーにコラーゲンゲル層を作製し、その表面上でがん細胞を培養することにより、HEC1B/GFPを良好な形態を維持した状態で培養が可能であることがわかった。well底でCAFを培養し、共培養を行って解析した結果、子宮体がんCAFの6株のいずれもが、がん細胞の増殖を促進した。
CAFの転移誘発能の阻害戦略から見出した低分子化合部に関して、転移阻害剤として特許出願を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床検体からCAFクローンを樹立することは必ずしも容易ではない。これまでのCAF研究の蓄積において、子宮頸がんでは比較的容易にCAFの初代培養細胞が樹立できているが、卵巣がんでは困難であった。また、子宮体がんにおいても線維芽細胞様細胞の初代培養細胞の樹立は必ずしも容易ではなかった。これに対しては、特に、子宮体がんにおいて、子宮筋層浸潤の先端部を手術検体から採取して用いることにより、樹立率が向上した。これまで卵巣がん1症例と子宮体がん5症例から計12クローンの線維芽細胞様細胞の初代培養細胞が樹立されており、おおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

樹立した線維芽細胞様の12クローンの解析を進める。細胞染色、遺伝子発現のExome解析を行い、各クローンのheterogeneityの有無や程度を調べるとともに、悪性性質を示した子宮頸がんCAFクローンの遺伝子発現との比較を行う。特徴的な発現パターンを有したクローンについて、がん細胞の増殖、浸潤、転移、治療抵抗性といった悪性性質の有無を解析する。また、線維芽細胞の樹立率については、手術検体10例中6例での樹立であるものの、臨床応用を考えたときにはまだまだ低い結果である。そして、がん細胞の初代培養細胞の樹立は皆無であった。元の細胞の性質をできるだけ残した形での不死化が必要であり、変異型CDK4、CyclinD1とhTERTを導入して不死化することによる可能性を検討する。

報告書

(1件)
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 備考 (1件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)

  • [備考] 研究報告:がんの微小環境解析 がん微小環境細胞の制御による新しい治療をめざして

    • URL

      https://tmurata51.wixsite.com/tmurata

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [産業財産権] ピロールイミダゾールポリアミド化合物を有効成分とするがん転移阻害剤2022

    • 発明者名
      村田卓也, 下屋浩一郎, 杉山弘, 池田修司
    • 権利者名
      村田卓也, 下屋浩一郎, 杉山弘, 池田修司
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 外国
  • [産業財産権] ピロールイミダゾールポリアミド化合物を有効成分とするがん転移阻害剤2021

    • 発明者名
      村田卓也, 下屋浩一郎, 杉山弘, 池田修司
    • 権利者名
      村田卓也, 下屋浩一郎, 杉山弘, 池田修司
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2021-066356
    • 出願年月日
      2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2022-12-28  

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