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拡散テンソルイメージングを利用した嗅覚中枢の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K09568
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

鄭 雅誠  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50792272)

研究分担者 栗原 渉  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90826926)
畑 純一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00568868)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードトラクトグラフィー / 嗅神経 / 嗅球 / 嗅上皮 / マーモセット / 拡散テンソル画像 / 嗅覚中枢
研究開始時の研究の概要

嗅覚受容体遺伝子にはそれぞれ鼻腔内と嗅球での定位置があり、「匂いの地図」が存在することが示唆されている一方で、嗅球から中枢において同様な定位置が存在するかは示されておらず、本研究ではトラクトグラフィーにより嗅球から中枢の神経投射経路の探索と、中枢の「匂いの地図」について検証する。

研究実績の概要

「嗅神経地図」は, 鼻腔内の嗅上皮と嗅球の間の, 嗅神経を介した空間的相関性および対応を描出したものである. これまでの研究では, 嗅神経経路を調べるために, 組織学的解析やトランスジェニック動物モデルを用いてきた. 実験動物として主にマウスにおける嗅神経地図が検討されてきたが, ヒトにおける嗅神経地図は未解明である. 本研究では, 高磁場磁気共鳴画像法と拡散テンソルトラクトグラフィーを用いて, 嗅神経細胞の3次元構造を維持したまま嗅神経を可視化できることを実証した. この手法により, 鼻腔の嗅上皮から頭蓋内の嗅球への嗅神経投射を解析し, ヒト, マーモセット, マウスにおける嗅神経地図を可視化して作製することに成功した. この嗅神経地図より, 3種とも嗅上皮と嗅球の間で, 背側-腹側軸, 内側-外側軸に沿った空間的相関性が保存されていることが明らかになった. また, マウスでは嗅神経の多くが鼻甲介側に分布していたのに対し, マーモセットとヒトでは鼻中隔側と鼻甲介側で同等程度の嗅神経分布があり,鼻中隔側の嗅神経が嗅球内側に, 鼻甲介側の嗅神経が嗅球外側に投射することが分かった. マーモセットはマウスに比べてヒトの鼻腔構造にきわめて類似しており, 本研究からも, 嗅覚研究の動物モデルとして相応しいことが示された. さらに, 鼻副鼻腔疾患術後のヒト検体では描出された神経長が健常ヒト検体よりも短く, 嗅神経障害の評価手法として有用であることが示唆された. 本手法をさらに発展させることで, 嗅覚障害の診断を容易にするための臨床応用ができる可能性がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

MRI撮影機の故障

今後の研究の推進方策

撮影結果を解析し、論文報告を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 拡散テンソルトラクトグラフィーを利用した嗅神経の可視化2023

    • 著者名/発表者名
      鄭雅誠
    • 雑誌名

      におい・かおり環境学会誌

      巻: 54 号: 2 ページ: 132-138

    • DOI

      10.2171/jao.54.132

    • ISSN
      1348-2904, 1349-7847
    • 年月日
      2023-03-25
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] MRI tractography reveals the human olfactory nerve map connecting the olfactory epithelium and olfactory bulb2022

    • 著者名/発表者名
      Sho Kurihara, Masayoshi Tei, Junichi Hata, Eri Mori, Masato Fujioka, Yoshinori Matsuwaki, Nobuyoshi Otori, Hiromi Kojima, Hirotaka James Okano
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 5 号: 1 ページ: 843-843

    • DOI

      10.1038/s42003-022-03794-y

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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