研究課題/領域番号 |
21K09572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
佐藤 公則 久留米大学, 医学部, 客員教授 (70196228)
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研究分担者 |
千年 俊一 久留米大学, 医学部, 教授 (20299514)
佐藤 公宣 久留米大学, 医学部, 助教 (30738852)
佐藤 文彦 久留米大学, 医学部, 助教 (50770749)
梅野 博仁 久留米大学, 医学部, 教授 (40203583)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 声帯 / 組織幹細胞 / コロニー形成 / エネルギー代謝 / 嫌気的解糖 / ヒト声帯 / 幹細胞ニッチ / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト声帯粘膜の組織幹細胞とそれを維持する微小環境(幹細胞ニッチ)において、幹細胞性(stemness)の維持、非対称分裂、幹細胞の異種性(heterogeneity)・階層性(hierarchy)、分化における系列決定などの幹細胞システムはどう行われているのかをさらに解明し、ヒト声帯の再生医療への応用を図る。この幹細胞基礎研究により、Stem Cell Therapyの際のcell sourceの探索、組織幹細胞と幹細胞ニッチの人為的操作など、ヒト声帯の再生医療を発展させる基礎的基盤研究になる。
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研究実績の概要 |
1.幹細胞をin vitroで培養するとコロニーを形成して増殖するが、その機序と役割は不明な点が少なくない。ヒト成人声帯黄斑内の組織幹細胞はin vitroで培養した時のみならず、生体内(in vivo) の声帯黄斑(幹細胞ニッチ)内でもコロニーを形成する。またヒト新生児声帯黄斑内の組織幹細胞も同様である。声帯黄斑内では、細胞から分泌された無定形物質や糖タンパク質を介して細胞同士が接近・接着し、細胞が集塊しコロニーを形成する。接近した細胞は接着複合体(アドヘレンス結合、デスモゾーム様結合)を形成し、接着複合体を介して細胞同士が接触する。今回はコロニーを形成している組織幹細胞のエネルギー代謝、特に糖代謝を研究した。 2.コロニー形成組織幹細胞にグルコース輸送体が強く発現していた。解糖系酵素(ヘキソキナーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素など)がコロニー形成組織幹細胞の細胞質に強く発現していた。ペントースリン酸経路の律速酵素であるグルコース-6-リン酸脱水素酵素がコロニー形成組織幹細胞の細胞質に強く発現していた。乳酸脱水素酵素がコロニー形成組織幹細胞の細胞質に強く発現していた。これらのことから、ヒト声帯黄斑内のコロニー形成組織幹細胞ではペントースリン酸経路による嫌気的解糖による糖代謝が盛んに行なわれていることが示唆された。このようなエネルギー代謝は、活性酸素種の産生が少なく、活性酸素種による細胞障害(DNA損傷)を最小限にし、抗酸化ストレス作用があり、組織幹細胞の未分化性・幹細胞性を維持するために有利であると考えられた。 3.ヒト声帯黄斑内のコロニー形成組織幹細胞間では、細胞の未分化性・幹細胞性を維持するために有利な代謝に関する情報伝達、すなわちシグナル伝達、クロストークが、成人のみならず成長・発達前の出生時から行われていることが示唆された。
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