研究課題/領域番号 |
21K09580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
鬼頭 良輔 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (80419358)
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研究分担者 |
宇佐美 真一 信州大学, 医学部, 特任教授 (10184996)
西尾 信哉 信州大学, 医学部, 特任講師 (70467166)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 突発性難聴 / ゲノムワイド関連解析 / バイオバンク横断検索システム / GWAS / 治療アルゴリズム / 細分化アプローチ / 疫学調査 |
研究開始時の研究の概要 |
突発性難聴は、患者のQOLを著しく低下させるため疾患の克服が期待されている重要な疾患の一つであるが、未だに発症メカニズムに不明な点が多く、また治療法に関しても未確立である。 本研究は、①ゲノムワイド関連解析の実施によって発症関連遺伝子を同定し、本疾患の病態解明の一助とするとともに②当該解析結果と聴力障害の重症度や治療効果に関連する因子などの疫学研究の結果を組み合わせて、予測される病態・予後ごとに最適な治療を選択できるアルゴリズムを構築することを目的としている。
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研究実績の概要 |
過去に遺伝子解析目的で取得していた突発性難聴患者の遺伝子サンプルを用い、以下の研究を実施した。 1)SNPsタイピング:250以上のサンプルのうち、臨床データのバランス(疾患重症度や治療効果など)を考慮して192サンプルについて、SNPsタイピングを行った。タイピングにはジャポニカアレイv2を用い、約66万SNPsのタイピングを完了した。 2)バイオバンク横断検索システムの利用申請とデータの受領:対照群としてバイオバンクのサンプルデータを利用するため、「バイオバンク・ネットワークの試料・情報を利用する研究課題の公募」に応募した。対照群は、突発性難聴の既往や今後の発症の可能性が低い集団とするため、サンプル採取時年齢を80歳以上・かつ難聴疾患の既往がないものとし、最終的にはバイオバンクジャパンの該当サンプル15494名分の臨床データとSNPsタイピングデータ(NBDCが公開)を利用することとなった。 3)GWAS解析:GWASは①疾患群と対照群の比較による疾患感受性遺伝子の検索②疾患群の臨床的特徴で2群に分けて臨床像の遺伝的背景の違いの検討の2通りについて実施。①については、現在GWAS解析と結果のまとめを行なっている。本検討の前段階として実施した、JMORPの公開データとの各SNPのアレル頻度比較では、複数の候補遺伝子がゲノムワイド水準であるp=5×10-8未満を満たす結果となり、こちらは2023年5月の日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会で報告した。また②については、66万SNPsのタイピング結果を、東北メディカルメガバンクのインピュテーションサービスを利用して1000万SNPsまで遺伝情報を増幅し、疾患の重症度と治療効果で患者群を2群に分けて解析を行った。本結果については、2024年5月の日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会にて報告予定で、今後論文報告を予定している。
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