研究課題/領域番号 |
21K09588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
岡安 唯 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10596810)
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研究分担者 |
西村 忠己 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (60364072)
細井 裕司 奈良県立医科大学, 医学部, その他 (80094613)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 骨導超音波 / 聴力検査 / 人工内耳 / 感音難聴 / 耳鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
人工内耳の手術を行ったものの、聞こえない症例や、音は聞こえるが、言葉が聞き取れないという症例がある。重度の難聴ゆえに聴力の評価ができないため、術前に人工内耳の効果を予測できないという問題が挙げられる。このため、本研究では重度難聴者でも聴取可能な骨導超音波を利用し、聴力を評価することで人工内耳の効果を予測することができる新しい検査システムの開発を目指す。既に人工内耳術後の通院患者や今後手術を行う患者を対象に骨導超音波による検査と人工内耳の適合検査の結果との相関性を調べ、人工内耳の効果を予測する上で、最適な骨導超音波を用いた聴力検査を確立させる。
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研究実績の概要 |
本研究は重度難聴者でも聴取可能な骨導超音波を利用し、聴力を評価することで人工内耳の効果を予測することができる新しい検査システムを開発することを目的とする。2021年度は骨導超音波を利用した語音検査を開発するために、母音の刺激長と語音弁別の関係について研究をまとめ、この成果を論文として発表 した。Okayasu, T. et al. Word Categorization of Vowel Durational Changes in Speech-Modulated Bone-Conducted Ultrasound. Audiol. Res. 2021, 11, 357-365.2022年度は動物実験に導入した小動物用の耳音響放射の検査機器を用いて、骨導超音波知覚に外有毛細胞が関与するかどうかについての研究に着手した。また、 骨導超音波を用いた人工内耳術後の成績の指標となる新しい検査の開発するための研究について、倫理委員会の承認を得ることができたので、臨床研究をすすめている。その他の難聴の研究としては軟骨伝導補聴器の装用効果について、日本聴覚医学会で発表を行い、また、耳鳴については漢方薬の耳鳴動物モデルに対する有効性についての論文、Behavioral and Immunohistochemical Evidence for Suppressive Effects of Goshajinkigan on Salicylate-Induced Tinnitus in Rats. Brain Sci. 2022, 12, 587.を発表し、新しい検査を開発する上での基礎的な知見をえることができた。 2023年度は難聴の研究としては軟骨伝導補聴器の装用効果について、日本聴覚医学会、日本耳科学会にで発表した。また、岐阜大の研究チームと骨導超音波聴覚についての演題について、活発な議論を行うとともに、研究についての情報収集を行った。また、数字語音による骨導超音波検査を人工内耳装用者、または術前の難聴者に行い、症例を集積している。論文については難聴と漢方治療について報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象となる患者の新患症例がすくなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、聴力検査を継続して、症例を蓄積していく。
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