研究課題/領域番号 |
21K09597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
荒木 幸仁 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 耳鼻咽喉科学, 教授 (70317220)
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研究分担者 |
宇野 光祐 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 耳鼻咽喉科, 講師 (20464828)
塩谷 彰浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 耳鼻咽喉科学, 病院長 (80215946)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 反回神経 / 喉頭機能 / 神経障害 / 過誤神経再生 / 遺伝子治療 |
研究開始時の研究の概要 |
神経機能再生には①神経線維再生不良、②中枢における運動神経細胞死、③末梢筋における運動終板の変性、④筋組織の萎縮変性、⑤過誤神経再生、の問題点を解決する必要があり、申請者らは①-④についてはこれまでに解決策を見出してきた。本研究では⑤過誤神経再生の克服による機能回復を目指した新規治療法の開発を目指す。 唯一の声門開大筋である後輪状披裂筋への運動神経線維再生を促す神経栄養因子を明らかにし、その阻害により声門閉鎖筋への再生を促す、かつ/または声門閉鎖筋群への運動神経線維再生を促し声門閉鎖筋への再生を促進し、声門閉鎖機能回復を目指した治療戦略開発を進める。
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研究実績の概要 |
本研究は反回神経障害における喉頭機能回復を目的とした研究である。これまでに過誤神経再生克服を実現した治療法の報告は、他領域を含め実現できていない。本研究では、反回神経運動線維間での過誤再生を可能な限り抑制し、声帯運動回復を目指した検討を行う。 これまでに神経再生チューブを足場とした運動神経と感覚神経間の過誤再生を抑制することで、一定の効果が得られることを証明した。これは感覚神経の再生を促進するNerve growth factor (NGF)のレセプターであるTrkAの阻害薬(TrkA-inhibitor)投与により、NGFを介した感覚神経再生を遅延させ、相対的に運動神経同士の再生促進効果が期待できるとの仮説を立て、検証を行ったものであり、予想以上の声帯運動回復効果を認め、組織学的、電気生理学的検討でも、その効果を証明した。 これをさらに発展させるべく、更なる喉頭機能回復を期待して、運動神経間での過誤再生の克服戦略を検討している。声門閉鎖筋に対する再生促進、声門開大筋に対する再生抑制により相対的な声門閉鎖機能の増強を目指した戦略の検討を進めている。 その実験系として、唯一の声門開大筋である後輪状披裂筋への反回神経分枝のみを切断し、声門閉鎖筋再生促進を促す動物モデルを作成した。また声門開大筋への運動神経再生を抑制する治療因子として、MMP9-I、BTX/A、BTX/B、TrkB-A(7.8-DHF)、TrkB-I(K252a)、ビンクリスチンが有力な候補となり得ることを見出した。今後新たに確立した動物モデルを用い、その効果の検討を進める。また効果的な治療因子の投与法の検討を行い、より安全性の高い効果的な治療法の確立を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、反回神経障害に対する機能再生を目ざした新規治療法への基盤がかなり確立し、良好な達成度と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
治療因子候補の中から最も効果の期待できる因子の絞り込みを、反回神経よりモデル作成が簡便で汎用性の高い坐骨神経障害モデルを用いて行う。同時により効果的な治療因子投与法について、ヒアルロン酸やコラーゲン、ハイドロジェルなどの基剤となる物質、drug delivery sysytemとしての遺伝子治療などを検討する。 最終的にはこれらを組み合わせ、喉頭における声門閉鎖の強化を目指した新規治療法開発を進める予定である。
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