研究課題/領域番号 |
21K09602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
本田 圭司 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (90621079)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 前庭水管拡大 / 先天性難聴 / シングルセル / 内リンパ嚢 / 遺伝子解析 |
研究開始時の研究の概要 |
内リンパ嚢は、内耳において内リンパ腔のホメオスタシスに重要な役割を担っており、その機能の破綻がペンドレッド症候群/前庭水管拡大症やメニエール病の病態に関わっているとされる。本研究では、マウス内リンパ嚢のシングルセル遺伝子発現解析によって、内リンパ嚢のイオン輸送細胞のその発生分化メカニズムを明らかにする。胎生期マウス内リンパ嚢を単一細胞に解離し、シングルセルライブラリを作成し、シーケンス・データ解析を行い、胎生期における前駆細胞から機能細胞への細胞分化系譜とその制御因子を特定する。
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研究実績の概要 |
前庭水管拡大症は先天性難聴で最も頻度の高い内耳奇形である。前庭水管拡大症の多く は常染色体劣性遺伝の形式をとり、難聴と甲状腺腫を特徴とするペンド レッド症候群、または甲状腺腫を伴わない非症候性難聴DFNB4に伴って発症する。その原因遺伝子は、細胞膜で陰イオントランスポーターとして機能するペンド リン/SLC26A4 である。 ペンドリンは内耳では蝸牛の外ラセン溝細胞、前庭の移行細胞、および内リンパ嚢のイ オノサイトである mitochondria-rich cell (MRC)に発現する。近年の研究から、胎生期の内リンパ嚢において内リンパ吸収を担っている MRC の機能不全が、この疾患の病態に強く 関与することがわかっ てきた。 本研究の目的は、シングルセル遺伝子解析を用いて、マウス内リンパ嚢の MRCがどのような機構で分化するのかを明らかにすることにある。本研究で 得られた成果から、生体内での前駆細胞から MRC への分化誘導や、ES/iPS 細胞から分化した細胞の移植といった 戦略により、前庭水管拡大症の治療法の確立 につ ながることが期待できる。 初年度は内リンパ嚢の単一細胞懸濁液を効率的に収集する処理方法を検討した。当初計画していたcollagenase+Dispaseの混合液ではなく、LiberaseTM+Dnaseで 37℃、30分振盪するプロトコルがもっとも生細胞を効率よく収集できることが判明した。このプロトコルにて、野生型(C57BL/6J)妊娠マウス1匹より胎生14.5日 齢の胎仔を10匹採取し、顕微鏡下で内リンパ嚢を周辺組織を含めて摘出した。採取組織をプールして単一細胞に解離し、Chromium Controllerシステムでシング ルセルcDNAライブラリを作成しRNA-seqを行った。得られたシングルセルデータに対し、Rの各種シングルセル解析パーケージを用いて、クラスタリングと発現変 動遺伝子の検出、各クラスターのアノテーション、エンリッチメント解析、軌道解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に細胞調製プロトコルの最適化に時間を要した。現在シングルセルライブラリの作成およびデータ解析を行い、論文を執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の大きな変更はなく、論文作成を継続する予定である。
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