研究課題/領域番号 |
21K09638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中村 高志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80724179)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 内耳オルガノイド / 内耳有毛細胞 / SOX2 / 内耳再生医療 / 内耳オルガノイド培養 / 感覚上皮幹細胞 / 内耳再生 |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療には分化誘導療法と細胞移植療法の二種類が存在する。眼科や整形外科の分野では、すでに後者による再生医療が臨床応用されいている。一方で、内耳の細胞移植療法に関しては、動物実験による研究成果は蓄積されつつあるものの、ヒトに有効な治療法は未だ存在しない。これは、ヒト由来の内耳幹細胞培養技術が存在しないことが主な要因ではないかと考えられる。そこでヒトES細胞を分化させた内耳オルガノイドから、内耳幹細胞を同定し、単離培養する実験を考案した。これを再度培養・増殖させることにより、将来的にはこれを細胞移植療法に適用することで、ヒト内耳再生を実現できる可能性を秘めている。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヒトES細胞を分化培養させた内耳オルガノイドから、LGR5およびSOX2陽性内耳幹細胞を単離培養することを試みた。前者は発現効率の問題から単離培養は困難であったが、後者についてはレポーター細胞を用いることで単離培養が可能であった。これにより、内耳感覚上皮細胞の特性を解析し、内耳有毛細胞への分化誘導が可能であることを確認した。特にSOX2陽性細胞を用いたオルガノイド誘導実験では、従来よりも高い効率で内耳有毛細胞特異的な遺伝子発現を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、内耳再生医療の実現に向けた重要な一歩となる可能性を秘めている。難聴患者数が増加する中、内耳有毛細胞の再生を目指した本技術は、感音難聴の根本的な治療法開発に貢献すると考えられる。また、内耳オルガノイドを用いた新たな研究手法は、内耳の発生や病態解明にも寄与し、再生医療分野全体の進展に寄与することが期待される。
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