研究課題/領域番号 |
21K09639
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
高橋 優宏 国際医療福祉大学, 医学部, 准教授 (50315800)
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研究分担者 |
岡野 光博 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (60304359)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 好酸球性中耳炎 / サイトカイン / PGE2 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が開発したサイトカイン、サイトカイン受容体、PG(プロスタグランディン)E2合成酵素、PGE2受容体などのmRNA量を網羅的に解析できるマイクロアレイプレートを用いた検討で、すでに好酸球性中耳炎と類縁疾患である好酸球性副鼻腔炎の鼻茸においてサイトカイン、サイトカイン受容体の有意な発現亢進、PGE2合成酵素の有意な発現抑制を確認している。このアレイプレートを好酸球性中耳炎に応用し、本疾患の病態解明と新規治療法開発をめざす。
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研究実績の概要 |
好酸球性中耳炎は、好酸球の活性化やムチン産生あるいはIgE産生などの2型 ( Type 2)炎症反応の誘導および遷延化を特徴とする炎症疾患である。好酸球性中耳炎は進行性の重度難聴に至る症例もある難治性疾患である。本疾患では、局所に浸潤した好酸球が病態形成に深く関与していると考えているが、その病態は解明されていない。関連疾患である好酸球性副鼻腔炎では、、Th2細胞や2型自然リンパ球(ILC2)などから産生されるIL-4、IL-5、IL-13などの2型サイトカインが病態の発現や維持に寄与することは知見が得られており、サイトカインmRNA量を網羅的に解析するマイクロプレートアレイを使用し好酸球性中耳炎粘膜および正常中耳粘膜症例(人工内耳植込み術症例)における2型サイトカイン、2型サイトカイン受容体、PGE2、PGE2受容体の解析を行い、臨床的意義の検討を行う。 好酸球性中耳炎症例5例および対照患者5例の中耳粘膜採取を施行した。 好酸球性中耳炎は鼓膜穿孔部から、また対照患者は人工内耳植込み症例の手術中に採取している。中耳粘膜をRNA laterに保存した後にmRNAを抽出した。2型サイトカインおよび受容体、PGE2および受容体を含むマイクロアレイプレート(IL-4、IL-4Rα、IL-5、IL-5R、IL-13、COX-1、COX-2、m-PGES-1、EP1、EP2、EP3、EP4など29種類)を利用し、組織に発現するmRNA量を網羅的に定量した。 mRNA解析の結果、好酸球性中耳炎症例ではIL-4, IL-17Aの発現が多くみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理由 実験施設についても備品(CO2インキュベータ)、消耗品(RNAlater)、マイクロアレイプレートの購入も完了し、実験準備は整備された、また共同研究者とmRNAの抽出を開始し、マイクロアレイプレートによるmRNA定量解析を行ったため。 今後さらに得られた症例のデータ解析を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
好酸球性中耳炎症例増加のために共同研究者と協力し外来患者抽出を院内および関連施設(成田病院)にて施行し、患者リクルートをさらに進める。引き続きマイクロアレイプレートの購入を行い、mRNA定量によって得られた症例データの解析を共同研究者と行い、論文化を行う。
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