研究課題/領域番号 |
21K09650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
米倉 修二 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (20400939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アレルギー性鼻炎 / 舌下免疫療法 / アジュバンド / スギ花粉症 / モデルマウス / α-GalCer含有シート / NKT細胞免疫系 / α-GalCe / ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、舌下免疫療法(α-GalCer含有シートをアジュバントとして使用)の介入が①アレルギー性鼻炎発症後の症状抑制、②抗原感作自体の予防、③抗原感作後の発症予防効果をもたらすかの3点についてモデルマウスを用いた動物実験で明らかにする。2021年度~2023年度の3ヵ年の実験計画を立案した。本研究で予想される結果を達成できた場合は、ヒト対象の臨床試験に向けた計画立案を視野に入れることができる。
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研究成果の概要 |
舌下免疫療法におけるα-GalCer含有フィルムのアジュバンド効果についてアレルギー性鼻炎モデルマウスを用いて検証した。新フィルム/OVA舌下投与群における頸部リンパ節でのNKT細胞の誘導は、Vα14の発現上昇からは成功していると考えられた。また、IL-5の発現低下は好酸球性炎症の抑制に、IFN-γの発現上昇はTh1/Th2バランスの是正に寄与していることが示唆された。今回の検討で、プラセボを用いたコントロール群と比較して症状の抑制が明らかでなかったことは今後の課題と言える。症状の発現強度を変えたモデルマウスを作成するなど、さらなる検討が必要であると考えられた
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アレルギー性鼻炎の有病率は本邦において49.2%であり、有病率は未だに上昇傾向にある国民病と言える。アレルギー性鼻炎の発症には原因アレルゲン曝露によるTh2型アレルギー反応の増悪が大きく影響すること、舌下免疫療法の奏効機序が制御性T細胞の誘導とTh2型アレルギーの抑制であることを考慮すると、これらの作用を更に増強できるアジュバントの開発がアレルギー性鼻炎発症を抑え込めるワクチン療法に繋がると考えられる。今回の成果より、α-Galcerフィルムのアジュバンドとのして有用性が示唆された。ただし臨床応用に向けてた準備として不十分であり、有効性の検討をさらに進めて実用化を目指したい。
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