研究課題
基盤研究(C)
本研究課題では特発性ぶどう膜炎の臨床像を明らかにするために特発性ぶどう膜炎を眼所見から肉芽腫性と非肉芽腫性に分類、各々の血清中に特異的に発現、または共通して発現しているmicroRNAを同定、さらにその結果から予測される遺伝子ネットワークを明らかにすることで、ぶどう膜炎の発症機序や病態形成の分子レベルでの理解、新しい治療標的分子の同定、さらに特発性ぶどう膜炎の病態理解・分類に有用なバイオマーカーの確立を目指す。
特発性ぶどう膜炎と診断された症例の中にサルコイドーシス国際診断基準の眼所見(7項目中3項目以上)を満たす症例(眼サルコイドーシス疑い群)が存在することが報告されている。我々は血清中のmicroRNA(miRNA)に着目し、健常人、眼サルコイドーシス群、眼サルコイドーシス疑い群でmiRNAの発現プロファイルを検討した。クラスター解析では健常人と疾患群は異なるクラスターに分類されたが、眼サルコイドーシス群、眼サルコイドーシス疑い群のmiRNAの発現パターンは近似していた。眼サルコイドーシスの眼所見を呈する特発性ぶどう膜炎において眼サルコイドーシスと共通した分子機構が作用していると推測された。
これまで特発性ぶどう膜炎を対象とした報告は少なく、その臨床像は不明な点が多い。本課題では特発性ぶどう膜炎の中でも眼サルコイドーシスに近似した臨床像を呈する患者群(眼サルコイドーシス疑い群)が存在すること、近年疾患バイオマーカーとして注目されているmicroRNAに注目し血清中の発現プロファイルを眼サルコイドーシス群と眼サルコイドーシス疑い群で機械学習の手法を用いてプロファイルを比較したところ両群間で近似した発現パターンを示すことを報告した。本課題で得られた結果を基に特発性ぶどう膜炎の疾患分類と病態理解が進展することで、視機能予後の改善に繋がることが期待される。
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小児ぶどう膜炎のマネージメント
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