研究課題/領域番号 |
21K09685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
志村 雅彦 東京医科大学, 医学部, 教授 (20302135)
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研究分担者 |
安田 佳奈子 東京医科大学, 医学部, 講師 (70647461)
野間 英孝 東京医科大学, 医学部, 准教授 (80304442)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖尿病黄斑浮腫 / 疫学調査 / 治療 / 予後 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病黄斑浮腫(DME)は、中心視力の低下を来たすが原因が様々であり、治療に苦慮する疾患である。臨床ではさまざまな治療が行われているが、DMEの治療法選択は担当医師の経験や勘に委ねられており、標準治療が存在しない。 本研究ではわが国の約30の網膜硝子体専門施設の協力を得て、約2500名の未治療のDME患者を対象に、2年間の治療経過データをWEB登録システムによって収集・解析することで、「どのようなDME患者が、どのような治療をされて、どのくらい視機能が改善されたのか」を明らかにし、治療パターンと予後を解析してDMEに対する標準治療を確立するとともに、わが国のDME治療成績を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
抗VEGF薬が保険適応承認された2015年以降の実臨床における治療歴のない糖尿病黄斑浮腫に対する2年間の治療成績を、我が国の37の網膜硝子体専門施設の診療録から抽出し治療開始年度ごとに比較検討した。 2年視力予後は年々改善し7文字増加、良好な視力(0.5以上)を維持している眼の割合は73.3%に増加した。抗VEGF療法は約90%の眼に投与されていることが判明し、しかも第一選択であった眼の割合が約80%と劇的に増加していた。DMEに対する抗VEGF薬の承認後、抗VEGF療法が第一選択治療となっている。これらの所見は抗VEGF療法の優位性と、その普及が進んでいることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病黄斑浮腫は失明原因ではないが、50才から70才という社会貢献の大きい年代に発症し、社会的な視力である0.5を維持できないことが問題となってきた。本研究の研究成果により、積極的に抗VEGF薬治療を行うことで、視力低下を防止できることが判明し、我が国の網膜硝子体施設では、年々この考え方にそった治療が行われていることが証明された。本研究結果が和学の糖尿病黄斑浮腫治療のガイドラインに与える影響は大きいと思われる。
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