研究課題/領域番号 |
21K09705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 亜紀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (60405157)
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研究分担者 |
安川 力 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00324632)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | RPEスフェロイド / アミロイド関連タンパク / 網膜色素上皮スフェロイド / 網膜色素上皮密度 / 加齢黄斑変性 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜色素上皮は、我が国における成人失明の主要原因である加齢黄斑変性、病的近視などによる網脈絡膜萎縮、網膜色素変性の病態において共通して重要な役割を果たしている。 網膜色素上皮は網膜の維持に重要で、萎縮が起きると視機能が低下するが、現在網膜色素上皮の萎縮に対して有効な治療法がない。
我々は細胞を使って網膜色素上皮とその基底膜のブルッブ膜のモデルを作る技術をもっており、またヒトの加齢眼を寿医学研究所から得ることができる。細胞によるモデルと献体眼を用いて網膜色素上皮がどのように健常な状態を保ち、傷害を受けたときにどのように修復されるかを解明し、そして予防・治療法開発の糸口を探る。
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研究実績の概要 |
In vitroにおいては2021年度に引き続いて、ドイツアイバンクからの細胞提供、企業からのprimary RPEの購入ができなかったため、ヒトテロメア逆転写酵素(hTERT; Human Telomerase Reverse Transcriptase)遺伝子を初代培養細胞に導入して作製したRPE使用して、スフェロイド作成、研究を継続した。免疫染色においてはコラーゲンやエラスチンなどに続き、apoリポタンパクの染色が可能であったが、アミロイド前駆タンパクやアミロイドの染色は困難であった。現在条件を変えて継続中である。またタイムラプス撮影において、詳細に撮影する時間を変更させて、リポタンパク排出やドルーゼン形成の瞬間をとらえられないか観察した。現在撮影に至っておらず、継続中である。併せて、スフェロイドにストレスを与えた時の変化を観察するために、24~48時間程度で安定したスフェロイドとなるよう、条件を再検討した。
In vivoにおいては、長寿医学研究所/神経病理研究所に保存されている高齢者の眼球固定標本の免疫染色を行った。固定標本については、アミロイド前駆タンパクは染色可能であったがTauタンパク、アミロイドβの染色はできなかった。賦活化の条件を変更するなどして継続中である。凍結標本については、アミロイド前駆タンパクのみでなくアミロイドβ、Tauタンパクも染色可能であった。しかし、多くの標本の保存状態が悪く、定量は困難であった。固定標本において、ドルーゼンを含む切片の有無を確認したが、見つけることは困難であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
In vitroにおいては引き続き、、ヒトテロメア逆転写酵素(hTERT; Human Telomerase Reverse Transcriptase)遺伝子導入RPEを使用する必要があったため、スフェロイド形成や、免疫染色の過程において条件の再設定が必要な部分があった。またアミロイド関連タンパクの発現量がたんぱく質によって異なったため、同じ条件での染色が困難であった。
In vivoにおいては、長寿医学研究所/神経病理研究所に保存されている固定標本の賦活化がやはり困難であった。凍結切片においては、免疫染色での評価は可能であったが保存状態が網膜の詳細を判断するにはやや不良であった。
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今後の研究の推進方策 |
RPEスフェロイドとともにRPEシートのタイムラプス撮影も行う。 In vitroにおいて、加齢黄斑変性の原因とされている酸化ストレス(ニコチン、Cocl2、H2O2)あるいは光線暴露などの負荷を与えた状態でスフェロイドおよびシートの形態変化を評価する。またGタンパクおよびブルッフ膜構成成分の発現を評価する。さらにリポタンパク排泄やドルーゼン形成生理機能を検討する。 提供されたヒト網脈絡組織にドルーゼンや異常血管などの異常病変がないかをさぐる。 異常病変があるサンプルとないサンプルで、種々のたんぱく質の免疫染色を行い、相違を検討する。さらに、診療録から、全身疾患や血液検査の結果を抽出し関連性を評価する。
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