研究課題/領域番号 |
21K09710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 徳島大学 (2023) 立命館大学 (2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021) |
研究代表者 |
梶田 敬介 徳島大学, 病院, 医員 (10896765)
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研究分担者 |
大西 暁士 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (70569102)
前田 亜希子 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 教授 (40776423)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 網膜色素変性 / EYS / 網膜色素上皮 |
研究開始時の研究の概要 |
EYS(eyes shut homolog)は日本人における網膜色素変性(RP)の約3割を占める重要な原因遺伝子だが、その機能に関する研究は驚くほど少なくRP病態におけるEYSの役割は明らかではない。 これまでの研究ではEYSは視細胞内に局在し、外節構造の維持に関与すると考えられていた。しかし、EYSは視細胞外に分泌され、網膜色素上皮(RPE)に発現し貪食能を制御するPROM1と相互作用する可能性が示された。 本研究では「分泌されたEYSはRPEに発現するPROM1と相互作用することで、RPEの貪食能を制御しているのではないか」という仮説を立て、これを実証することを目的とする
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研究成果の概要 |
網膜色素変性(RP)は網膜視細胞が進行性に傷害される難治性疾患であり、その治療開発が待望されている。EYS(eyes shut homolog)は日本人におけるRPの約3割を占める重要な原因遺伝子だが、その機能に関する研究は驚くほど少なくRP病態におけるEYSの役割は明らかではない。これまでの研究からEYSは視細胞外節に局在し、外節構造の維持に関与すると考えられていた。しかし本研究では、「EYSは視細胞外に分泌されRPEの貪食能を制御している」という新しい機能の可能性を示唆している。EYSを異所的に発現させる補充療法など、EYS関連RPの新しい有効な治療方の開発へ繋がる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RP患者におけるEYS遺伝子の変異は数多くの論文で示されているが、EYSの機能解析については技術的な観点から困難とされてきた。そのため過去の研究は、EYSノックダウンによる網膜形態の変化や結合タンパク質から機能を推察している。本研究は我々の予備実験の結果導きだされた独自の仮説に基づく新しいアプローチである。本研究により、EYSは細胞外分泌タンパクとしてRPEの貪食能を制御する可能性が示唆された。 これまで、EYS関連RPの治療には遺伝子治療が効果的であると考えられてきた。本研究により、EYS関連RPの病態解明がすすみ、EYSを異所的に発現させる補充療法など新しい治療を提供できる可能性がある。
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