研究課題/領域番号 |
21K09714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
俵山 寛司 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20402414)
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研究分担者 |
中澤 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30361075)
國方 彦志 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40361092)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 超硫黄 / グルタチオン三硫化物 / 抗炎症 / 加齢性眼疾患 / グルタチオン過硫化物 / 抗酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
酸化ストレス及び炎症は加齢性眼科疾患の一因であり、これら疾患の発症や病態緩和には抗酸化能・抗炎症能の増強が効果的である。これまで我々は、活性イオウ分子種の一つであるグルタチオン三硫化物(GSSSG)が、眼由来細胞株や網膜組織において抗炎症作用を発揮することを世界に先駆けて明らかにした。しかし、その作用機序については十分には解明されていない。本研究では、以前我々が実施した網羅的遺伝子発現解析のデータに基づく遺伝子レベルでの解析、及び既知の阻害剤・活性化剤を用いたタンパクの化学修飾レベルでの解析を実施し、GSSSGによる抗炎症作用機序の解明を図る。
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研究成果の概要 |
酸化ストレス及び炎症は加齢性眼科疾患の一因であり、これら疾患の発症や病態緩和には抗酸化能・抗炎症能の増強が効果的である。これまで我々は、活性イオウ分子種の一つであるグルタチオン三硫化物(GSSSG)が、眼由来細胞株や網膜組織において抗炎症作用を発揮することを明らかにした。しかし、その作用機序については十分には解明されていない。本研究では、その課題に取り組み、GSSSGによる抗炎症作用を担う細胞内シグナル経路の一部を同定した。本研究成果は、将来的に眼疾患の病態緩和を目的としたGSSSGベースの薬剤を開発する際、その生体安全性や生じうる副反応の予測に寄与する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、生体内において自然的に存在するGSSSGの抗炎症作用に着目し、その作用機序を明らかにすることを目的とした。以前我々は、GSSSGによるIL6及びMCP1の転写抑制に細胞内シグナル分子であるERK1/2が関与していることを見出した。しかし、IL1bの発現抑制機序については未解明であった。IL1bはそれ自身やIL6といった他の炎症性サイトカインの発現を促し、炎症増悪をもたらす。即ち、サイトカインストームの抑制にはIL1bの無力化が有効であり、本研究によってGSSSGの作用機序が明らかになったことで、その臨床応用に際し、生じうる副反応の予測を容易にした。
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