研究課題/領域番号 |
21K09729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
堀口 浩史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90385360)
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研究分担者 |
寺尾 将彦 山口大学, 時間学研究所, 講師 (50772357)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 羞明 / 心理物理学 / 神経画像法 / 脳内メカニズム / 明るさ感覚のダイナミックレンジ / 明るさ感覚 / ダイナミックレンジ / 客観的評価 |
研究開始時の研究の概要 |
羞明は直接的な治療が不可能である.理由の1つとしては、脳内での発生メカニズムが不明であるということが挙げられる.われわれは先行研究より,眼疾患によって発生した,明るさ感覚のダイナミックレンジ(DRL)の異常が,羞明発生の要因の1つであると仮説を立てた.明るさ感覚を最適化する,DRLの順応は,眼から視覚皮質におよぶ視覚系全体によって処理されている.心理物理学的計測と神経画像法を組み合わせて,DRLの順応と羞明の脳内メカニズムを解明する.
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研究実績の概要 |
羞明は直接的な治療が不可能である.理由の1つとしては,脳内での発生メカニズムが不明であるということが挙げられる.先行研究より,明るさ感覚のダイナミックレンジ(DRL)が眼疾患によって異常をきたすことが,羞明発生の要因の1つであると仮説を立てた.明るさ感覚を最適化するDRLの順応は,眼から視覚皮質におよぶ視覚系全体によって処理されている.本研究は心理物理学的計測と神経画像法を組み合わせて,DRLの順応と羞明の脳内メカニズムを解明することを目的とする.本研究の成果は,機序が不明であった羞明の科学的理解を深めて,羞明の直接的な治療の一助となることが期待できる. 本年度も,コロナ禍で引きつづき視覚正常者を対象とした基礎実験が厳しかったが,徐々に規制が緩和されていく中で,2023年1月よりfMRIの実験を開始することが出来た.また前年度から開始した,羞明の程度と中心と周辺視野の関係性に関する研究で,羞明患者に対して外来で2022年7月より羞明閾値計測を開始した.データ収集は順調である.これらのデータの蓄積により,羞明に関する新たな知見が得られると考えられる. また,白内障術前後での羞明の変化について,線形混合モデルにより年齢・性別と高次収差の関係性を解析して,その結果を国際誌で発表した.また,羞明を生じやすい黄斑部疾患に対する網膜硝子体手術前後の網膜の形態学的変化と臨床データの関連について,微分同相写像を用いた解析法で評価を行い,その結果を国際誌に発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
心理学的手法による羞明閾値計測機器による羞明患者の閾値計測や,また羞明と白内障術前後の収差に関する国際誌への報告など,羞明と関連する研究に関しては,進捗は概ね良好と言える.しかし,錯視を用いた視覚刺激による心理物理実験・fMRI実験を計画の遅延があり,コロナウイルス蔓延に対する感染対策を重視する現況により,神経画像法による灰白質の機能評価がやっと開始できた状況である.そのため,メインのプロジェクトに関して,やや遅れていると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
コロナ流行感染は安定化してきており、MRIを用いた基礎研究を再開することができた。引き続きデータを収集していくが、効率よく実験を消化していくことで遅延分を取り戻す必要がある。
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