研究課題/領域番号 |
21K09739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
東出 朋巳 金沢大学, 医学系, 准教授 (20291370)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メラトニン / Annat / Hiomt / マウス / 眼圧 / 松果体 / 網膜 / Aanat / 日内変動 / 遺伝子多型 / 時計遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
眼圧日内変動は概日リズムを呈する生体現象であり、中枢(視交叉上核)の概日リズムを末梢に伝えるメラトニンが緑内障病態に関与することが基礎と臨床の両面で報告されてきた。本研究では、コンタクトレンズセンサーによって眼圧日内変動パターンを同定しメラトニン関連遺伝子等の多型との関係を明らかにする。また、遺伝子改変マウスを用いて眼圧日内変動形成に対するメラトニン系の役割を解明する。さらに、メラトニン関連遺伝子等の多型による眼圧日内変動予測とメラトニン系を介する眼圧変動制御による新しい眼圧管理と緑内障治療法の開発を目指したい。
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研究成果の概要 |
眼圧日内変動に対するメラトニン系の役割を臨床と基礎の両面から検討した。無治療原発開放隅角緑内障患者の24時間眼圧日内変動をコンタクトレンズセンサーにて測定し、メラトニン関連遺伝子などの遺伝子多型との関連を調べた。メラトニン合成酵素の1つであるAANATのrs3760138の遺伝子多型とCLS頂点相には有意な関連があった。一方、コンジェニックな内因性メラトニン産生マウス(Aanat(+/+);Hiomt(+/+))とメラトニン欠損マウス(Aanat(-/-);Hiomt(-/-))を作成し、眼圧日内変動を測定した。内因性メラトニン産生によって明期と暗期との眼圧差の縮小が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メラトニン合成酵素の1つであるAANATの遺伝子多型と眼圧日内変動との関連を初めて明らかにした。概日リズムの出力系であるメラトニン産生が眼圧日内変動の関連因子の一つである可能性が示唆された。実験動物用マウスの多くはメラトニン合成能が欠如しているため、眼圧日内変動に対する内因性メラトニンの影響は不明であった。本研究によって内因性メラトニン産生の有無の影響についてコンジェニックなマウスでの検討が可能となった。内因性メラトニン産生は眼圧日内変動を抑えることが初めて明らかとなった。今後、内因性メラトニンの緑内障に対する影響やメラトニンおよび関連物質の緑内障治療薬としての可能性の解明が期待される。
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