研究課題/領域番号 |
21K09740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田村 寛 京都大学, 国際高等教育院, 教授 (40418760)
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研究分担者 |
加藤 源太 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20571277)
平木 秀輔 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 保健・健康研究部, 研究主幹 (60781523)
三宅 正裕 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90812793)
池田 華子 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (20372162)
辻川 明孝 京都大学, 医学研究科, 教授 (40402846)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NDB / 難病 / 希少疾患 / オンサイト / 疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
眼科関連の難病・希少疾患・難治性疾患のRWDに基づくエビデンス創出のために、全国に2か所しかないNDBオンサイトリサーチセンターを活用した疫学研究を行う。これまでに実現が困難であった難病・希少疾患および眼科に特化した対応の必要性を解決するため、最新の疫学・データサイエンスの手法を用いる。本研究の先には、将来の患者数予測や新規治療の開発可能性の拡大、当該領域におけるNDB活用基盤の形成も期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、1.眼科難病・希少疾患および難治性疾患の実態を把握し、その病態解明および治療方法開発へとつながる疫学的知見を得ることと、2.全国民をカバーするNDBを用いて、難病・希少疾患・難治性疾患や眼科の疫学的研究を行う際に残される課題を抽出すること、を目指して研究を遂行している。 眼科関連の難病・希少疾患・難治性疾患のReal World Dataに基づくエビデンス創出のために、全国に2か所しかないNDBオンサイトリサーチセンターを活用した疫学研究を行った。 これまでに実現が困難であった難病・希少疾患および眼科に特化した対応の必要性を解決するため、最新の疫学・データサイエンスの手法を用いた。特に、2022年度は、2021年度の経験を活用し、フォン・ヒッペル・リンドウ病(小児慢性特定疾病25)(高橋ら 京都眼科学会 2022)、弾性線維性仮性黄色腫(指定難病166)等(和田ら 日本眼科学会総会 2023)(Iwanaga A,et al.J Dermatol 2022)等のこれまで困難だった「全身性に発症し複数診療科受診がある難病・希少疾患」に対象を拡大し、① 有病率や発症率の調査(性別、年齢別、地域別など) ② 患者背景(年齢、性別、併存疾患、使用薬剤など)の把握 ③ 実臨床で施行されている治療内容および治療成績を把握し、その変遷の調査を実施できた。この中で、2021年度の研究中に明らかになった有病率導出に欠かせない、レセプトから同定可能な死亡者についても、可能な選択肢をいくつか試しつつ、成果につなげられた(和田ら 日本眼科学会総会 2023)。また、2021年度進行中だった眼科疾患に限局した斜視の疫学調査結果も報告することができた(三宅ら 京都眼科学会 2022)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、1.眼科難病・希少疾患および難治性疾患の実態を把握し、その病態解明および治療方法開発へとつながる疫学的知見を得ることと、2.全国民をカバーするNDBを用いて、難病・希少疾患・難治性疾患や眼科の疫学的研究を行う際に残される課題を抽出すること、を目指して研究を遂行している。 2021年度には主に、眼科疾患に限定された難病である、加齢黄斑変性・中心性漿液性脈絡網膜症・緑内障に関して報告実績を積みつつ、NDBを利用した難病・希少疾患・難治性疾患や眼科の疫学的研究における、死亡者数の同定などの課題を抽出することができた。2022年度は、2021年度の経験を活用し、フォン・ヒッペル・リンドウ病(小児慢性特定疾病25)、弾性線維性仮性黄色腫(指定難病166)等のこれまで困難だった「全身性に発症し複数診療科受診がある難病・希少疾患」に対象を拡大し、① 有病率や発症率の調査(性別、年齢別、地域別など) ② 患者背景(年齢、性別、併存疾患、使用薬剤など)の把握 ③ 実臨床で施行されている治療内容および治療成績を把握し、その変遷の調査を実施できた。 この実績は計画書に記載した進捗予定とも合致しており、おおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である2023年度の前半には、計画通り「人口推計データ・気象データ」とも併せて解析して精度高い将来予測を実現する予定である。 その結果は、超高齢社会である日本における眼科難病・希少疾患および難治性疾患疫学的知見の特徴をまとめ、超高齢社会が進行とともに予見される患者増加に備えることができるとともに、本領域におけるNDB利活用での残る課題整理と利活用推進への基盤形成にも役立つと期待している。 2023年度後半には、これらの結果や考察を学会報告や論文執筆の形でまとめることにエフォートを注ぐことで、本研究を踏まえたさらなるレセプト活用研究の発展につながる基盤も整備できると考えている。に、
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